[台北 15日 ロイター] - 香港で政治的な混乱が続く中、台湾の金融監督管理委員会の黄天牧・主任委員は15日、台湾の民主主義や法の支配などをアピールして、海外から投資や人材を誘致する方針を示した。
すでに台湾への投資拡大について海外の金融機関と協議しており、香港や米国などから「好意的な反応」が出ているという。
同委員会は、海外から資金と人材を誘致するため、金融改革を推進。国際基準を満たす金融システムの育成を目指している。
同主任委員は、アジアの金融センターとして香港を補完する存在となることが狙いなのかとの質問に「特定の地域や都市に取って代わることが目標ではない」と発言。「台湾市場の競争力をさらに高めて、アジアでさらに注目される金融市場としたい」と述べた。
ただ同主任委員は、台湾には複雑な税制、給与水準や英語普及率の低さといった問題があるとも指摘。その上で「台湾には独自の魅力がある。民主制度、透明な法の支配だ」とし、言論の自由や選挙権があると語った。