[リスボン 31日 ロイター] - ポルトガルの国立統計院(INE)が31日発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)速報値は、前期比14.1%減少し、過去最大の落ち込みとなった。前年比ではマイナス16.5%。
新型コロナウイルス感染拡大抑制のためのロックダウン(都市封鎖)が主要部門を直撃し、民間消費、投資、輸出が大幅に落ち込んだ。
ポルトガルの2大貿易相手国であるスペインとドイツも、第2・四半期GDPはそれぞれ18.5%と10.1%減少した。
消費者物価指数は6月に0.9%上昇していたが、7月は1.3%低下に転じ、内需の弱さをあらためて浮き彫りにした。
昨年のGDPは2.2%増だった。
ポルトガルのGDPは観光が最大15%を占めており、内外でのロックダウン(封鎖)に苦しんでいる。
中銀は、今年のGDPは過去1世紀で最悪のマイナス9.5%と予想。政府はマイナス6.9%と予想している。
ポルトガルでこれまでに確認されている感染者数は5万0868人、死者は1727人。5月4日にロックダウン緩和に踏み切ったが、リスボン市内と近郊で感染拡大が再燃し、国内外から懸念がでている。