[ロンドン 7日 ロイター] - 英国のスナク財務相は7日、一時帰休従業員への給与支払いを政府が補助する「コロナウイルス雇用維持制度」を延長すれば、一部の帰休者に新型コロナウイルス禍が過ぎれば職場に復帰できるという誤った希望を持たせづづけることになるとの認識を示した。
同制度は10月末で終了するが、野党議員やシンクタンクは経済がより多くの不安定な労働者を支援できるようになるまで継続すべきと訴えている。
スナク氏は制度を大規模な形で延長するのは問題外としており、BBCラジオ・スコットランドに対し「常に復帰できる仕事があるようなふりをするのは間違いだ」と述べた。政府は見習いや訓練を含む新しい機会を提供してきたと語った。
英国の主要企業は既に数万人の余剰人員の解雇を発表している。
スナク氏はタイムズ・ラジオに対し、新型コロナの大流行時に景気を支えるために行った借り入れの水準を維持することはできないと指摘し、困難な決定が待ち構えていると述べた。
「大胆かつ断固とした対応によって経済の能力をできるだけ守ろうとすることが適切だ」とし、今年はそのための借り入れが可能だが、この水準を維持することはできないしすべきでもないと述べた。