[ブラジリア 17日 ロイター] - ブラジル中央銀行のカンポス・ネト総裁は17日、新型コロナウイルスのワクチン普及やその効果が見通せないことが、景気の先行き不透明感を高めていると指摘した。
中銀はこの日公表した四半期のインフレ報告で、ワクチン接種が迅速に進めば需要回復と景況感の改善が見込め、物価は中銀予想よりも速いペースで上昇するとの見通しを示した。
一方、新型コロナの感染状況がより深刻になれば、経済成長を圧迫し、来年のインフレ率は1%ポイント下押しされ、2.4%に低下すると指摘した。
総裁は「ワクチン接種が遅れ、感染者の増加により(人やモノの)移動が減れば、明らかに経済活動に影響が及ぶ」と指摘した。その上で、「そうした状況になることを示す兆候は現時点でみられない」と述べた。
ワクチン接種やワクチンの輸送問題がどのように進むか、接種後の反応などを見極めるため、様子を見る必要があると説明した。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20201218T022527+0000