[北京 21日 ロイター] - 中国が2030年までに二酸化炭素(CO2)の排出削減目標を達成するには、25年までに石油精製能力の制限やプラスチック製品の一部禁止により、原油消費を抑える必要があることが分かった。米環境保護団体「天然資源保護評議会(NRDC)」と中国国務院発展研究センター(DRC)による委託で作成された報告書が21日発表された。
それによると、中国は25年までに石油精製能力を継続的に9億3000万トン以下の水準にとどめるようにした上で、年間精製能力が500万トン以下の旧式の製油施設は段階的に廃止し、プラスチックなど石油製品の生産体制の適正化を図る必要があるという。
中国の石油精製能力は19年に8億6300万トンで、20年にはさらに3150万トン増加すると予想されている。
報告書では、農業で土壌乾燥などを防ぐために畑を覆うマルチフィルムなど特定のプラスチック製品については、使用の制限や禁止を可能な限り早期に実行すべきだと指摘した。
DRC幹部は「原油消費を制限することの中国の経済成長への影響は非常に限定的になる」と話し、中国政府は早期に化石燃料消費量の目標を発表すべきだと述べた。