[ムンバイ 25日 ロイター] - インドのモディ首相は25日、今年9月に可決された農業新法を巡って農家が抗議デモを続けている問題について、背後に政治的な動機があると主張、政府が昨年導入した農家への現金給付策は成功を収めたとアピールした。
農業新法を巡っては、生活が脅かされるとして多数の農家が反発。数千人がニューデリー郊外で座り込みを行ったり、道路を封鎖するなど、新法撤回を求める抗議活動を1カ月以上にわたって続けている。
モディ首相は25日、抗議デモに参加していない複数の州の農家7人とビデオ会議を開催。政府が昨年2月に導入した農家への現金給付策「PM-Kisan」の成果について尋ねると、農家は効果があったと答えた。
同首相は「一部の人間」が農家の抱える問題について虚偽の情報を流しており、抗議活動は政治的な動機に基づくものだと主張。
「農家の味方をして抗議しているすべての人々は、政権の座にあった時に何をしていたのか。政治的な動機を持つ人間が農家の肩越しに発砲している」と野党の政治家を批判した。
同首相は、農家との協議に応じる用意があるとも発言。「私の政権は、いま私に反対している人々とも、農業問題について協議する用意がある。わが国の農家が誰かに騙されることがあってはならない」と述べた。
農業新法を巡っては、政府と農家の代表が少なくとも6回の協議を行っているが、合意には至っていない。