[シドニー 4日 ロイター] - オーストラリア最大のニューサウスウェールズ(NSW)州当局は4日、新型コロナウイルスの新規の市中感染者が約3週間ぶりにゼロだったと発表した。ただ、同州では検査を受ける人の数が減少しており、当局は住民に検査を受けるよう呼び掛けた。州都シドニーでは、4日から屋内や公共交通機関利用時のマスク着用が義務化された。
NSW州での1日あたりのコロナ検査件数は、昨年のクリスマスに約7万件に上ったが、ここ2日は2万件前後にとどまっている。検査の実施はシドニーが大半を占める。
バリラーロ州首相代行は記者団に「検査数が極めて少ない。パンデミックを未然に防ぐためには大規模な検査が欠かせない。そうすればデータを信頼して対応を決められる」と述べた。
シドニーのマスク着用規則は違反すれば200豪ドル(154米ドル)の罰金が科せられる。
同州は感染拡大当初からマスク義務化に反対の姿勢をとっていたが、最近シドニー周辺でクラスター(集団感染)が発生したことや、7日からクリケットのテストマッチが予定されていることから方針転換した。
4日発表分の新規感染者データ収集締め切り後に、シドニーのクラスターに関連した2人の感染例が報告された。2人は5日発表分に計上される。