[ロンドン 11日 ロイター] - 英オランダ系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルは11日、原油生産が2019年のピークから減少する中、50年までに二酸化炭素排出をゼロにするとし、従来目標を厳格化した。
地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」や欧州連合(EU)の目標に沿い、シェルは昨年に50年までに温暖化ガスの排出量を「ネット・ゼロ」(排出した分だけ回収して正味でゼロにする)にする計画を公表したが、達成は顧客動向次第としていた。
この日発表した新たな戦略では、バイオ燃料や水素などの低炭素事業の拡大を通じて排出量を抑える計画だが、短期的には石油やガスへの投資は継続するという。
世界最大規模の小売事業への依存を維持し、事業所を現在の4万6000カ所から5万5000カ所に増加。また、電気自動車の充電スタンドを6万カ所から50万カ所にする。
ベン・ファン・ブールデン最高経営責任者(CEO)は、電力販売を30年までに年間560テラワットに倍増させる計画としたが、自社発電の割合については言及を避けた。