[アムステルダム 16日 ロイター] - 欧州連合(EU)の医薬品規制当局である欧州医薬品庁(EMA)は16日、アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチン接種後に血栓ができるなどの副作用が疑われる事例が報告されているものの、ワクチンの「効果は引き続きリスクを上回る」との認識を示した。
EMAのエグゼクティブディレクター、エマー・クック氏は、ワクチン接種が血栓を引き起こしたことを示す証拠は確認されておらず、「非常にまれ」としつつも、「重大な懸念であり、本格的かつ詳細な科学的評価が必要」で、専門家が調査していると明らかにした。
さらに「専門家が18日に再度会合を開き、結論を出す。その上で追加行動を取るべきかどうか提言する」とし、「会合後に調査結果を公表する」と述べた。
アストラゼネカ製ワクチンを巡っては、ドイツ、フランス、イタリア政府が15日、血栓などの事例が報告されていることを踏まえ、接種を中断。デンマークやノルウェー、アイスランド、ブルガリア、アイルランド、オランダなども中断している。