[ソウル 9日 ロイター] - 北朝鮮国営メディアによると、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は8日、党の会議で「苦難の行軍」を再び行うよう指示した。
「苦難の行軍」は1990年代の飢饉の際に用いられたスローガン。飢饉では最大300万人が死亡した。
金総書記は今週、国内が「過去最悪の状況」に見舞われていると発言している。
国営の朝鮮中央通信社(KCNA)が9日伝えたところによると、金総書記は党の会議で、1月に決まった新たな5カ年計画の実行をより積極的に責任を持って遂行するよう指示。
「人民の負担を少しでも減らすため、より厳しい『苦難の行軍』を行うよう、全てのレベルの党組織に求めることを決めた」と述べた。
金総書記は、党が人民の忠誠に報い、本物の公僕になる必要があるとも発言した。
北朝鮮では新型コロナウイルスの感染者は報告されていないが、米韓当局者からは疑問視する声が出ている。
北朝鮮は、新型コロナ対策で厳しい制限措置を導入。核兵器や弾道ミサイルの開発を巡って制裁も受けており、国内経済が疲弊し、人道危機に対する懸念が浮上している。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20210409T032142+0000