[ロンドン 17日 ロイター] - ラーブ英外相は17日、アフガニスタンが「西側諸国に対するテロ攻撃」に利用されてはならないと発言、西側はアフガンを制圧したイスラム主義組織タリバンの穏健化を目指す必要があるとの認識を示した。
英政府は、国際武装組織アルカイダや過激派組織「イスラム国」(IS)がアフガンで勢力を拡大することを懸念している。
同相は、タリバンとの関係では実際的な対応が必要になると主張。タリバンを穏健化し、「包摂的」な組織になるよう説得できないか試してみる必要があると述べた。
スカイに対し「アフガンが西側諸国に対するテロ攻撃に利用されることがあっては絶対にならない。その点では20年間、成功を収めてきた」と発言。
「外交的・経済的な制裁措置を総動員して、われわれが持っているはずの力を最大限利用するため、あらゆる手を尽くしたい。私は、その点について現実主義者であり、穏健化し、何らかの形で体制に良い影響を及ぼせないかみてみたい」と述べた。
タリバンは「悪党の集団というレッテルを張られている」との記者の質問には「そうした見方に異議を唱えるつもりはないが、タリバンは現在、権力を掌握しており、われわれは現実と向き合わなければならない」と発言。「これから構築される一種の体制を穏健化できる余地がないかどうか試したい」と述べた。
ラーブ氏はカブールの空港の状態が落ち着きつつあるとも指摘。「空港の安定が決定的に重要だ」と語った。
タリバン側と直接会談する可能性はあるかとのBBCの質問には「ない。近い将来にはない。ただ、ある種の対話は常に行っている」と述べた。