[リマ 28日 ロイター] - 南米ペルーの議会は28日、カスティジョ大統領に対する弾劾の是非を問う投票を行い、賛成票が必要な数に届かず否決された。
定数130の議会で弾劾を決議するには賛成が87票以上必要だったが、55票にとどまった。
当面の政治危機を逃れたものの、就任1年足らずで閣僚の辞任が相次ぐなど、厳しい政権運営が続いている。
カスティジョ氏は元教師で、昨年の大統領選に僅差で勝利したが汚職疑惑が浮上していた。
採決に先立ち、同氏は就任してから法を犯したことはないと改めて無罪を訴えた。
議会で演説し、「残念なことに当選以降、わたしを罷免に追い込むことが政治およびメディアの行動の中心軸となってしまった。これを続けるわけにはいかない」と強調。
無罪を主張した上で、政治および経済危機を脱するために結束を呼び掛けた。
カスティジョ氏は2016年以降で5人目の大統領。18年に当時のクチンスキ大統領が罷免決議の採決を前に辞任し、20年に議会は当時のビスカラ大統領に対する罷免を可決した。