[ロンドン 30日 ロイター] - 英情報機関である政府通信本部(GCHQ)のフレミング長官は30日、ウクライナにいる一部のロシア兵が命令を拒否し、自らの装備を破壊したほか、誤って自軍の航空機を撃墜したことを示す新たな情報が得られたと明らかにした。
オーストラリア国立大学(キャンベラ)で行われた講演録によると、フレミング氏は、ロシアのプーチン大統領がかつて強大だったロシア軍の能力を「大きく見誤った」ほか、ウクライナ国民の抵抗と制裁を発動した西側諸国の決意も過小評価していると指摘。新しい情報を基に、ロシア兵士の士気が低く、装備が不十分である証拠があるとしたほか、「プーチンのアドバイザーは彼に真実を伝えることを恐れていると思われる」と語った。
ロイターはGCHQの分析内容を独自に確認することはできなかった。
ロシアは、西側諸国がロシアに対して事実上の経済戦争を宣言したため、今後は欧州から離れ東に目を向け、中国とパートナーシップを構築すると表明している。
フレミング氏は「しかし、あまりに緊密な連携は両国にとってリスクがある」と指摘。「ロシアは、長期的には中国が軍事的にも経済的にもますます強くなることを理解している」とし、 両国の利益の一部が対立する可能性があると述べた。