[シドニー 31日 ロイター] - ミクロネシア連邦のパニュエロ大統領はソロモン諸島のソガバレ首相に親書を送り、中国と安全保障に関する協定を結ばないよう求めた。太平洋の島々が米中間の戦争に巻き込まれる恐れがあると警鐘を鳴らした。
ソガバレ首相は29日、中国と安保協定に署名する準備が整っていると明らかにしたが、詳しい内容は公表しなかった。太平洋地域の安全保障を損ねる行為だとしてオーストラリア、ニュージーランド、米国が反発していることについては懸念を一蹴した。
パニュエロ大統領は「太平洋諸島が主要国間の将来的な衝突の中心になると私は懸念している。過去にも起きているので、あり得ないことではない」とし、米国と中国の対立が強まっていると指摘した。
ソロモン諸島の安保協定は前例がなく、太平洋の島しょ国が分断し、大国が対立する際の手段と化す結果を招くとした。
豪国防軍のグレッグ・ビルトン統合作戦本部長は、ソロモン諸島が中国と軍事協定を結んだ場合、海軍の巡回パターンを変更する必要があるとの見方を示した。