[ロンドン 31日 ロイター] - ロシア当局は31日、警官に暴力を振るったとして禁錮9年を言い渡された元米海兵隊員トレバー・リード受刑者(30)が懲罰に抗議してハンガーストライキを宣言したと明らかにしたが、結核の感染については否定し、「満足できる」健康状態だと説明した。
同受刑者の両親は30日にバイデン米大統領に面会し、息子がロシアの刑務所で結核にかかったのではないかとの懸念を伝えていた。
両親は、息子が昨年12月に結核の受刑者と接触し、健康状態が悪化しているにもかかわらず、検査も適切な医療も受けられず、独房に監禁され、ハンガーストライキを始めたと語っていた。
リード受刑者は2019年にモスクワを訪問した際、酒に酔って警察官2人の命を危険にさらしたとして有罪判決を受けた。同受刑者は罪状を否定しており、米国は裁判を「不条理劇」と指摘した。
ロシア当局はロイターに宛てた文書で、リード受刑者が結核を患う人物と接触したことを否定し、検査を繰り返した結果、陰性であったと説明。懲罰の内容や科された具体的な理由については言及しなかった。