[バチカン市 30日 ロイター] - ローマ教皇フランシスコは30日、ウクライナで「軍事による征服と拡大主義、帝国主義」が行われているとして暗にロシアを非難し、「残虐非道の侵攻戦争」と表現した。
教皇は、トルコのイスタンブールを拠点とするエキュメニカル総主教の代表団をバチカン(ローマ教皇庁)に迎えて講話し、この衝突はキリスト教徒の間に対立をもたらしていると指摘。「軍事による征服と拡大主義、帝国主義はイエスが説く王国とは無縁であることを(全ての人が)認識する」必要があると述べた。
教皇は、前日にもクレメンチュクの商業施設攻撃を「野蛮な攻撃」と糾弾、ウクライナ紛争への言及は2日連続となった。
ロシア正教会のキリル総主教は2月24日に始まった侵攻を声高に支持しており、こうした言動は世界の正教会分裂を招き、一部の教会がモスクワ総主教座との関係を断絶する事態となっている。