[ロンドン 6日 ロイター] - 英国議会の国際貿易委員会は6日、オーストラリアとの自由貿易協定(FTA)には問題点があり議会は時間をかけて審査すべきと指摘し、政府には協定交渉で過度な譲歩をしないよう警告した。
欧州連合(EU)から離脱した英国は豪、ニュージーランドとFTAを締結し、カナダ、インド、メキシコとも交渉中。
国際貿易委員会は、オーストラリアとのFTA協定では、英国が可能な限りの利益を確保せず大幅に譲歩したと指摘。
委員長のアンガス・マクニール議員(スコットランド国民党=SNP)は「この協定は、閣僚が主張するであろう変革的な効果をもたらすことはない」とし「ブレグジット後初の全く新しい貿易協定として、この協定は将来への先例となる。政府がこの経験から学び、次は英国の全ての経済部門・地域の利益を最大化し、損失を最小化するよう、力を入れて交渉することが不可欠だ」と述べた。
委員会によると、国内の農家は、農産物輸入関税のほぼ全面撤廃に伴う国内向け保護措置が不十分なことを懸念している。
トレベリアン国際貿易相は、6日に委員会に出席し豪とのFTAについて答弁する。