[バンコク 30日 ロイター] - タイ憲法裁判所は30日、プラユット首相は任期の上限である8年を超えていないと判断し、5週間にわたる職務停止からの復帰に道を開いた。
野党はプラユット氏が8年前に主導したクーデターの後に樹立された軍事政権の暫定首相としての期間を首相在任期間に含めるかどうかを明らかにするよう求めていた。
憲法裁はプラユット氏の首相在任期間は新憲法が公布された2017年から起算すべきと判断した。プラユット氏は再選されれば25年まで首相を続けられる。選挙管理委員会によると、遅くとも来年5月7日までに選挙を実施する必要がある。
判決を受け、プラユット氏はフェイスブックへの投稿で、審理中、職務を停止されたことで、反省の時間を得たとし「この1カ月、私は公職としての限られた時間を、国の発展のため、子どもたちの未来のために、重要なプロジェクトを実現に導くために使わなければならないと認識した」と述べた。
野党・タイ貢献党は、判決を受け「適切なチェックとバランス」のために裁判所を改革する時が来たと指摘した。
野党は共同声明で「判決は、プラユット氏を浄化するものではない。われわれはプラユット氏を、あらゆる方法で権力を維持しようとする人物とみなしている」とし、プラユット氏が権力の座に居座らないという国民への約束を破ったと指摘した。