[ソウル 5日 ロイター] - 韓国統計局が5日発表した9月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比5.6%上昇し、伸び率は8月の5.7%から鈍化した。鈍化は7カ月ぶりだった8月に続き2カ月連続となった。
CPIの伸び鈍化はインフレ率が既にピークに達した可能性があることを示しているが、通貨ウォンの下落や米国の積極的な金融引締め政策を踏まえると、韓国銀行(中央銀行)が引き締めスタンスを変えることはないとエコノミストは考えている。
9月のCPIは4カ月ぶりの低い伸びで、市場予想の5.7%も下回った。
前月比では0.3%上昇し、こちらも市場予想の0.4%上昇を下回った。ただ、前月の0.1%低下から上昇に転じた。
変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは1年ぶりに前月比で低下した。前年比では4.1%上昇し、伸び率は4.0%だった8月から加速した。
1週間後には韓国銀行(中央銀行)の政策会合が開かれるが、通常よりも大幅な利上げが行われるとの観測が広がっている。
DBフィナンシャル・インベストメントのムン・ホンチョル氏は「インフレ圧力は全般的に既にピークを過ぎたと思うが、韓国銀行はインフレ数値だけで政策を決定するのではなく、米国の政策と為替相場を考慮する必要がある」と指摘した。