[香港 11日 ロイター] - 西側による制裁の対象になっているロシア人富豪アレクセイ・モルダショフ氏が所有するスーパーヨット(大型クルーザー)が香港に停泊している問題を巡り、香港特別行政区トップの李家超行政長官は11日、「法的根拠がない」ため制裁を実施することはないとの姿勢を示した。
モルダショフ氏所有の豪華ヨットは先週、香港に入港した。
米国務省は、入港を容認した香港当局を批判。制裁を回避しようとする個人による香港の利用を認めることは、評判上のリスクを伴い、金融ハブとしてのビジネス環境の「透明性」に疑問が生じるとしている。
これに対して李長官は、個別の国や地域がモルダショフ氏に科した一方的な制裁に基づいて香港が行動することはないと主張。記者団に対して「法的根拠のないことは何もできない」などと語った。
一方、国連による制裁には従うとした。モルダショフ氏らロシア人富豪の多くは、欧州連合(EU)や米国の制裁の対象になっているが、国連は制裁を科していない。
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