[ワシントン 17日 ロイター] - 米軍高官は17日、核戦力の軍事演習に関してロシアから「いかなる通知も受け取っていない」と述べた。米政府はロシアの核戦力運用部隊による定例の大規模演習「グロム」が近く行われると予想している。
米政府によると、ロシアは「グロム」でミサイルの発射実験を行う可能性が高い。米当局者は、米ロの新戦略兵器削減条約(新START)でロシアはミサイル発射を事前に通知する義務があると説明している。
ロシアのウクライナ侵攻でプーチン大統領は核兵器使用をちらつかせて脅しをかけており、緊迫した状況下での核戦力演習の実施は米国にとって新たな試練となる。
ただ、西側の当局者らはロシアが演習を実施しているか、核兵器の使用に踏み切っているかの違いは判別できると自信を示している。
高官はまた、軍事的価値のないウクライナの目標に対するロシアの攻撃を非難。「ロシアは民間人を不必要に傷つけ、ウクライナ国民に恐怖を植え付けようとする目的で、意図的に民間インフラや非軍事目標を攻撃したとみている」とした。