[国連 14日 ロイター] - 54カ国で構成される国連経済社会理事会は14日、イランを国連の女性地位委員会から追放する決議を29カ国の賛成多数で採択した。女性や少女の権利に反する政策を理由とした。
スカーフ着用を巡り警察に拘束された女性が死亡した事件に対する抗議デモの弾圧を受け、米国が決議を提案した。
ロシアと中国を含む8カ国は反対票を投じ、16カ国は棄権した。
決議は2022─26年のイランの任期を直ちに打ち切る内容。
米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は採決後、「イランの女性たちにとって非常に重要なことだ」と指摘。国連はイランの女性を支持し、イランが委員会にとどまりながら女性への攻撃を続けるようなことはさせないという強いメッセージを送ったとロイターに語った。
イランのイラバニ国連大使は採決前に、米国をいじめっ子と非難し、「この違法な行為は広範囲に影響を及ぼす危険な前例になる」と反発した。