[ブリュッセル 11日 ロイター] - ウクライナ侵攻を受けて対ロシア制裁で凍結した資産をウクライナ支援に活用する案が検討される中、ギリシャとマルタが資産凍結で他の欧州連合(EU)諸国に遅れをとっていることが、ロイターが閲覧した欧州委員会の資料などで分かった。
EU全体の凍結額は203億ユーロ(220億ドル)。
イタリア、アイルランド、フランス、スペイン、ドイツ、ベルギー、ルクセンブルク、オーストリアは10億ユーロ以上の凍結を報告している。他の加盟国もほとんどが数百万ユーロ規模を凍結している。
一方、ギリシャは21万2000ユーロを凍結したとEUに報告したことを確認。マルタは22万2000ユーロを凍結したとしているが、EUの報告書には14万7000ユーロと記載されている。
あるEU当局者は匿名で、「やや驚きだ。(凍結対象の)資産があまりないか、責務を怠っているかのどちらかだ。あるいは、何らかの措置を講じながら、機会があっても報告しなかったのか」と述べた。