[ニューデリー 15日 ロイター] - 20カ国・地域(G20)首脳会議の調整管を務めるアミタブ・カント氏は、世界的な貧困拡大への対策が急務の状況であるにもかかわらず、ロシアのウクライナ侵攻が世界を機能不全に陥らせていると述べた。
G20会議の議長国であるインドは、紛争の経済への影響とともに、気候変動や貧困国の債務などを協議の焦点に据えようとしている。
カント氏は記者団に「欧州は、成長や貧困、債務、その他世界的な開発関連問題への対応を停止させてはならない。(グローバル)サウスは苦境にあり、75カ国が対外債務に苦しみ、世界の3分の1が景気後退(リセッション)に陥り、2億人が貧困状況に陥っている。そのようなときに、このたった一つの戦争が世界を停止させることができるだろうか」と訴えた。
さらに「栄養や健康、教育が影響を受けているのに、ウクライナ戦争ばかりに関心が集まっている。世界は行動する必要があり、欧州は地域の問題解決の方法を見出す必要がある」と述べた。