[エルサレム/トリポリ 28日 ロイター] - リビア暫定統一政府のドベイバ首相は、マングーシュ外相が先週、正式な外交関係がないイスラエルのコーヘン外相と会談したとイスラエル側が発表したことを受け、外相の職務を停止した。
イスラエルは、コーヘン、マングーシュ両相が協力の可能性について協議したとの声明を出していた。これを受けてリビア国内で小規模な抗議活動が起きていた。
リビア外務省は、マングーシュ氏がイスラエル政府代表との会談を拒んでいたとし、イタリア外務省で開かれた会議で「予定外」に会っただけだと説明。「いかなる協議や合意」もなかったとし、同省としてイスラエルとの「関係正常化を完全拒否」する立場を再表明するとした。
一方、イスラエル政府関係者は、会談は事前に調整され、2時間近く行われたと語った。
イスラエルのコーヘン外相は声明で、マングーシュ外相と両国関係
の高い潜在性について話し合ったと述べた。
イタリア外交筋は、両外相はイタリアが関与する前から会談に先立ち連絡を取り合っていたと語った。
イスラエルは2020年以降、アラブ首長国連邦(UAE)やバーレーン、モロッコ、スーダンと外交関係を正常化している。
リビアは21年終盤に「国民統一政府(GNU)」が発足したが、選挙を実施しなかったことに反発した東部拠点の代表議会がGNUの正当性を認めておらず、東西で分裂状態となっている。