Kate Lamb Ananda Teresia
[ジャカルタ 7日 ロイター] - インドネシアのジョコ大統領は7日に開かれた東アジアサミット(EAS)の冒頭演説で「われわれは新たな紛争や緊張、戦争を生み出さないのと同時に、今あるさまざまな緊張を和らげる責任がある」と述べ、主要国に対立姿勢を解くよう呼びかけた。
EASには東南アジア諸国連合(ASEAN)と日本、米国、中国、ロシアなどが参加。東南アジア諸国からは、この地域を舞台にした米中の摩擦など大国間の対立関係が深刻な事態にエスカレートしかねないとの懸念が広がっていることが、ジョコ氏の発言につながったとみられる。
ジョコ氏はEAS閉会時にも、協調と多国籍主義が「強者の支配」に取って代わられようとしていると警告。「ある場所における諸々の対立や緊張が別の場所に飛び火すれば世界が破壊されてしまう」と訴えた。
出席したハリス米副大統領は、東南アジアとインド太平洋に対する米国の「持続的なコミットメント」を改めて掲げた。またホワイトハウスの報道官によると、ハリス氏は日本の岸田文雄首相やフィリピンのマルコス大統領との会談では、中国を念頭に置いた上で、米国は南シナ海と東シナ海での「一方的な現状変更」の試みに反対すると強調した。