[4日 ロイター] - アゼルバイジャンのアリエフ大統領は、5日に予定されていた欧州連合(EU)仲介の協議への出席を取りやめた。国営メディアが4日、報じた。
5日にフランス、ドイツ、アルメニア、アゼルバイジャン各国首脳、ミシェルEU大統領との5者会談がスペインで行われることになり、アリエフ大統領は参加を検討していた。
この会談は、9月にアゼルバイジャンがアルメニアとの係争地ナゴルノカラバフで軍事作戦を実施し同地域を「回復」して以来、双方の首脳が初めて会い、今後を話し合う機会となるはずだった。
国営APA通信が関係者の情報として伝えたところによると、アリエフ氏が会談にトルコの参加を求めたが、フランスとドイツが反対し、会談参加者の間で「反アゼルムード」があるのを感じたという。
また、ミシェル大統領の発言やフランスのアルメニア支援にも不快感を持っている。コロンナ仏外相は3日にアルメニアを訪問し、アルメニアへの将来的な軍備提供で合意したと発表している。
APA通信は、アゼルバイジャンは今後、フランスが参加する協議には出席しない方針だが、EUとアルメニアの3者協議の可能性は排除していないとしている。
一方、アルメニア政府は4日、パシニャン首相が同会談に参加するためにスペインに向かうと発表した。
ロシアのインタファクス通信によると、パシニャン首相はアリエフ大統領と会談する機会を逃したことを遺憾に思うとともに、両国の和平交渉に関連した「画期的な」文書に署名する用意があったと述べたという。