[北京 20日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は20日、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けているサービスセクターや中小企業への支援を強化するよう、金融機関に促した。
住宅購入者のローン返済計画についても柔軟な対応を求めた。また、不動産セクターの資金調達について安定性と秩序を維持する方針も表明した。
貨物物流や消費など主要部門にも優先的に金融支援を行うべきだと指摘した。
声明で「金融システムは防疫や経済・社会の発展における金融サービスの緊急性と重要性を十分に理解しなければならない」と呼び掛けた。
人民銀行は15日、預金準備率を0.25%ポイント引き下げると発表した。預金準備率の引き下げは今年初めて。この措置で約5300億元(832億5000万ドル)の長期流動性を市中に供給し、減速する経済を支える。
人民銀行はこの日の声明で、政策の有効性は、その効果をできるだけ早期に発揮できるよう金融調整を経済に十分行き渡らせることにかかっていると説明した。
中国の第1・四半期の国内総生産(GDP)は前年比4.8%増加したが、3月の統計では減速の兆しが見られ、景気の先行き不透明感が高まっている。