[サンフランシスコ 29日 ロイター] - ビデオ会議システムの米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ (O:ZM)は、有料会員と学校などの一部機関に対してより強力に暗号化したアプリを提供する計画だ。現段階では無料会員は対象になっていない。ズームがセキュリティー改善のために起用した専門家、アレックス・スタモス氏が29日明らかにした。
ズームは、ユーザー登録なしで参加できる手軽さが人気を集め、新型コロナウイルスのパンデミック(大流行)とともに利用が急拡大したが、それに伴って外部からの侵入者による会議への迷惑行為が相次ぎ、アプリの欠陥が問題化。利用を禁止する企業なども出てきた。
こうした事態を受けズームは対策を検討するためにスタモス氏らを雇い、先週には暗号強化方針に関するテクニカルペーパーを公表した。
さらにスタモス氏は、ズームが28日に人権団体や児童の性被害問題に取り組む団体などと、暗号強化の措置を巡る話し合いを行ったと述べた。
同氏によると、計画は今後修正される可能性があり、よりセキュリティーの厳格なアプリを提供する範囲はまだ明確に固まっていないという。