[日本インタビュ新聞社] - シナネンホールディングス(シナネンHD)<3182>(東証プライム)は、子会社で、抗菌剤の製造・販売を行うシナネンゼオミック(愛知県名古屋市)が、Nordic BioTech Group Ltd.(フィンランド)と、同社が製造・販売する植物由来の天然系抗菌剤「NordShield」シリーズについて、日本と韓国における独占販売代理契約を締結したと発表した。
■針葉樹の端材を活用したサステナブルな素材「NordShield」
「NordShield」シリーズは、針葉樹の端材から、必要成分を抽出してつくられる、天然由来の抗菌剤。主に、アパレル・繊維製品に抗菌・防臭加工を施すために使用される。高い抗菌・防臭効果を有することから、洗濯頻度が低い冬物のアウターやトップス、帽子等においても、洗濯回数を抑え、水の使用量を節約しつつ、清潔さを保ちながら長持ちさせることができる。すでに、EU圏ではアパレル・繊維製品での採用実績が増加している。
また、「NordShield」は液体状のため、水に希釈して、対象のアパレル・繊維製品に塗布し、乾燥させるだけで、抗菌・防臭効果を得ることが可能である。バインダー(抗菌剤の接着時に必要な樹脂)やキュアリング(熱でバインダーを乾燥させて剤を固着させる工程)が不要であるため、製造過程で使用する熱エネルギーを抑えることができ、脱炭素化にも貢献できると期待されている。
シナネンゼオミックは、環境負荷の低減につながるサステナブルな製品へのニーズ等にもより合致したラインアップを整えるため、今回Nordic BioTech Group社と、「NordShield」に関して日本と韓国での独占販売代理契約の締結に至った。同抗菌剤がラインナップに加わることで、顧客、およびサプライチェーンにおける脱炭素化・サステナビリティ推進にさらに貢献する提案が可能になるとしている。
■日本のアパレル・繊維製品向けの提案を積極推進 今後、シナネンゼオミックは、主にアパレル・繊維メーカー、および専門商社をターゲットに、「NordShield」シリーズのうち、天然繊維向け抗菌防臭技術「NordShield BioLayr」の販売提案を進める。Nordic BioTech Group社は、グローバル市場において2024年度には約10億円、2027年までには20億円超の販売を目指している。シナネンゼオミックは、日本を皮切りに、韓国への認可・販促を進め、Nordic BioTech Group社とともにさらに大きな市場をターゲットにしていく予定である。
なお、シナネンゼオミックは、10月10日(火)から12日(木)、東京ビッグサイトで開催される「第14回 ジャパン ファッションEXPO【秋】」において、日本で初めて「NordShield」を紹介する。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)