FOMCの動向を見極めたいとの思惑から、本日はレンジ相場の一日を想定したい。ただ、リスク要因として注視すべきは米金利の動向だろう。グローバル株式市場が不安定化しているタイミングで、イエレンFRBのタカ派スタンス転換に対する警戒感を背景に米金利の反発基調が継続すれば、投資家のリスクセンチメントをさらに悪化させよう。グローバル株式市場での不安定化が継続すれば、外為市場では円高が進行しよう。ドル相場は、上述した通り「リスク回避のドル高」を想定したい。
一方、本日はアジア時間より経済指標にも注目したい。日本時間10時45分に中国の HSBC製造業購買担当者景気指数(12月、PMI)速報値が発表される。株安の中、同国の景気減速を示す内容となれば豪ドル相場の圧迫要因となろう。
欧州時間は欧州各国の製造業&サービス部門購買担当者景気指数(12月、PMI、速報値)と独ZEW景況感調査(期待指数)に注目したい。総じて前回よりも改善の見通しとなっているが、ドルロングの調整が継続する中、市場予想以上の内容が続けばユーロドルは1.2500に向け反発しよう。だが、欧州中央銀行(ECB)の緩和強化が意識される状況下ではユーロ買いは限定的となろう。
NY時間は米住宅関連指標に注目が集まろう。住宅市場の改善傾向が確認されれば、米株の反発要因となろう。米金利への低下圧力も後退することでドル高優勢の展開を想定したい。ただ、FOMCの動向を見極めるまでは上下に大きく振れる可能性は低いだろう。
<Today’s Chart>- ドル円日足チャート
ドル円
レジスタンス
119.57:一目/転換線(15日現在)
119.00:レジスタンスポイント
サポート
117.00:サポートポイント
116.80:短期サポートライン
グローバル株式市場の不安定化は継続。よって、本日も円高リスクを警戒したい。目先の焦点は、10月15日安値105.20を起点とした短期サポートラインの攻防だろう。
今日現在、ビッドが観測されている117.00下の116.80前後まで上昇している。このラインをも下方ブレイクした場合、株式市場がさらに不安定化している可能性が高い。よって、さらなる円買いを想定し、次のサポートポイントとして121.86からの38.20%戻し115.50レベルまでの円高を警戒したい。上値は転換線(緑ライン)の突破が焦点となろう。
尚、朝方のオーダー状況を確認すると、119.25から119.50レベルにかけてはオファーが観測されている。117.50から117.00にかけてはビッドが断続的に並んでいる。