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今日の市場分析 2012年3月22日

発行済 2012-03-22 22:27
更新済 2019-03-09 22:30
DE40
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ファンダメンタルニュース
今日のハイライト:
•         ECBドラギ総裁講演(ユーロ圏、15:00 GMT)
•         FRBバーナンキ議長講演(米国、17:45 GMT)
•         コア小売売上高(月次比)(カナダ、13:30 GMT)
•         新規失業給付申請件数(米国、13:30 GMT)
•         小売売上高(月次比)(英国、10:30 GMT)
ガイトナー米財務長官は、米国が欧州緊急救援基金への追加拠出を考えていないことを明らかにし、その理由として欧州にソブリン債務危機を掌握する財務的度量があることを挙げた。さらに、米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は、欧州財政問題を恒久的に解決する方向で進展が見られるものの、米銀行およびマネーマーケットファンドは依然として危険にさらされやすい状況にあるとの懸念を示した。主要米国系マネーマーケットファンドが保有する総資産に対する欧州関連資産の割合は、2月に35%を占めており、こうしたファンドは「構造的に脆弱なまま」であると同議長は語った。
日本経済は今年半ばまでに緩やかな回復軌道に戻る可能性があるが、今後尚、かなりの不明瞭さに見舞われそうだ。木曜、日銀の森本宜久審議委員は、こう発言すると共に、引き続き欧州債務危機が日本経済の回復にとって最大の課題を突き付けているとの見方を示した。RTTフィナンシャルニュースの記事によると、債務危機をめぐる緊張はこのところいくらか和らいでいるが、今後の欧州情勢は依然最大のリスクを投げかけていると森本委員は語ったという。
欧州中央銀行(ECB)ドラギ総裁は、木曜発表されたインタビューの中で、ユーロ圏危機は最悪の状態を脱したとしながらも、「ただしリスクは尚残っている」と"述べた。ドラギ総裁は独日刊紙Bild Zeitungに対して、インフレリスクが高まれば、ECBはただちに対応を図ると語った。一方、英オズボーン財務相は水曜の予算演説で、英国経済は理論的景気後退(リセッション)を回避する可能性が高く、従来の予想以上に早いペースで拡大していると発言した。同財務相によると、英予算責任局(OBR)は今年の英経済成長予想を11月の予想値0.7%から0.8%に引き上げたという。
ユーロ/米ドル: 木曜ユーロはドルに対し安値で取引された。米住宅市場が低調なままだというニュースを受け、投資家が高リスク資産を売る一方、安全を求めて米ドルに走ったのが要因。現在、ペアは1ユーロ=1.32314ドルを付けている。今日これからの欧米でのファンダメンタルニュースの発表まで、ユーロ・ドルレートは、抵抗水準1.32839とサポート水準1.31695の間を推移しそうだ。ユーロ圏で製造・サービス部門活動に関する速報値が発表され、ドイツフランスで別途その内訳が公表される予定であり、欧米での取引は荒れ模様となることが予想される。非常に警戒が必要。ユーロ圏では、鉱工業生産指数の発表とECB ドラギ総裁の講演も予定されている。米国では、新規失業給付申請件数の発表とFRBバーナンキ議長のワシントンでの議会証言が予定されている。投機的動きと市場のムードがペアの方向性を左右するため、様子見戦略が良策と言える。万事は今日発表のファンダメンタルニュース次第であるため、ペアのトレンドを予見するのは困難だ。
 
米ドル/日本円: 木曜、アジアの大国である日本の貿易収支が予想に反して黒字に転じたことで、投資家が円買いに走り、ドル安円高となった。現在は1ドル=83.274円で取引されている。今後円・ドルレートは、米新規失業給付件数の発表やFRBバーナンキ議長講演まで、重要レベル83.000近辺まで続伸しそうだ。堅調な米経済データや金融政策の今後の方向性に関してバーナンキ議長からポジティブな発言が出れば、今日終盤、ドルの反発を後押しするかもしれない。投資家は今日欧米で発表されるファンダメンタルニュースをすべてフォローしながら、ペアの方向性をより明瞭に把握されたい。今日は市場地合いで相場の大勢が決まることになるだろう。抵抗水準は84.088。
 
原油(WTI): 木曜のアジア取引で、原油は値下がりした。フランス発の情報として、先進国が原油の供給力増強と価格下落を図る目的で備蓄在庫を利用することを検討しているとのブルームバーグの報道が手掛かりとなった。現在は1バレル=106.440ドルでの取引となっている。今日これからFRBバーナンキ議長によるワシントンでの講演や欧州での経済統計の発表が控えており、それまで原油は下落を続け、重要レベル1バレル=106.00ドル近辺を推移する可能性が高い。とはいえ、イランと西欧諸国との緊迫関係の継続は、原油にとって依然下支え要因となっており、投資家は慎重姿勢を崩さないほうが良かろう。イランは欧米諸国の制裁に関わらず、核開発の野望に固執する強硬姿勢を貫くと述べている。原油価格は報道にかなり敏感な反応を見せるため、投資家は原油関係のニュースを漏れなくフォローする必要がある。抵抗水準は1バレル=107.615ドル。
 

DAX: 水曜、期待を裏切る米住宅データが世界経済の回復期待を封じ込める一方、バーナンキFRB議長がユーロ圏に対して慎重な発言を行う中、欧州株式相場は方向性のない展開となった。現在DAXは7070.25ポイントで取引されており、今日これからの欧米での経済ニュースの発表まで、抵抗水準7208.77 ポイントとサポート水準7023.78ポイントの間を推移する可能性が高い。市場のムードと投機的動きが相場を支配するものと見られるため、今日の相場は非常に不安定となるだろう。投資家は経済データの発表を待ってから、DAXのポジションを構築されたい。
 
 
取引の成功を祈ります…..

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