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貿易戦争と強い雇用統計でドルは上昇する

発行済 2018-09-08 08:33
更新済 2023-07-09 19:31

貿易戦争に市場の焦点が戻ったが、投資家はそれを喜んでいない。トランプ大統領による中国と日本への新たな関税の脅威と強い 雇用統計の発表の後、 米ドル は金曜日の取引で他の主要通貨に対し上昇した。株式は下落を拡大したが、大統領が関税を撤回しない限り、更なる下落があるだろう。そしてそれは主要通貨にとって、リスク回避によるさらなる下落を意味する。

金曜日の非農業部門雇用者数によって、9月26日のFOMCで利上げが確実となった。8月に20万人以上の雇用が創出されただけでなく、なんと賃金も上昇! 平均時給は0.4%上がり、ほぼ1年間で最大の上げ幅となった。先月は米国株式市場の最高値更新と利益の回復をしたが、来週の小売売上高も驚きの上昇をする可能性がある。メスター、ローゼングレン、カプラン氏ら地区連銀総裁のコメントは、中立金利になるように政策金利があがるという内容でタカ派的であった。

ドルは、 ユーロ 豪ドルといった主要通貨に対して上がるだろうが、 USD / JPYの見通しは厄介だ。トランプ大統領が次の貿易戦争の標的に日本がなる可能性があると示唆した後、安全通貨に対して集まっていた資金が戻ってしまい、円高となった。大統領は貿易赤字削減に焦点を当てており、ウォールストリートジャーナルとの電話インタビューでは、「どれくらい支払うべきかを言うとすぐに」良好な関係は終わるだろうと述べた。金曜日の終わりに、彼はまた中国製品への関税でさらに2670億ドルを課すことによって中国と戦おうとしている。これらの脅威は、株式やドル/円(USD / JPY)が上昇するのを非常に難しくしている。トランプ大統領が来週さらに脅威となることを行ったり、中国や日本が厳しい言葉で応戦すれば、円は一段と打撃を受け、円高となるだろう。今月初めに、9月は歴史的に株式の弱い月であり、トランプ大統領による貿易戦争が市場環境をさらに悪化させる可能性があることについて述べたが、そうなってきている。

オーストラリアニュージーランドドルは2年ぶりの低水準を記録した。トランプ大統領の中国に対する新たな関税の脅威により、豪ドル/米ドル(AUD / USD)が最も厳しい打撃を受けた。モーゲージ・レートの上昇と世界的な貿易摩擦、弱いが、オーストラリア経済の見通しを厳しくし、AUD / USDは70セントを下回る可能性がある。
ニュージーランドドルもまた下落した。 ニュージーランドの経済指標は明確に悪化しており、来週の製造PMIでその傾向が鮮明になるはずだ。大底になるまでさらにNZドル/米ドル(NZD / USD)は2〜3%下落する可能性がある。

金曜日の 雇用者数 で、カナダが先月5万1,000人の雇用を失ったとわかった。また、パートタイム労働者の減少は10年近くで最大となった。このような大きな減少となったが、経済は過熱の危険にさらされていない。
カナダ銀行は今年の追加利上げを模索している。ウィルキンズ副総裁によれば、政策発表から「緩やかな利上げ」を削ることを議論したが、インフレを阻止するために通常は利上げが見込まれると付け加えた。これは、中央銀行が明らかに強気で、年末までに金利を引き上げるという考え方だということを示している。しかし、貿易協議の結末を見ることなく利上げをしたくはないが、 10月の政策委員会の前に米国と合意すれば、利上げは確実だろう。
合意となれば USD / CADは大きく下落するだけでなく、1.29まで下げる可能性のある新しい下降トレンドの始まりとなる。 合意がない場合、米ドル/カナダドル(USD / CAD)は大きく上昇するだろう。

リスク回避の流れはユーロポンドも直撃したが、逆にドルは強くなった。ポンドは、ブレグジットによる合意へのEUからの肯定的なコメントで1.30を超えて取引されていたが、結局その上昇分はすべて削られて終わった。今週イングランド銀行の金融政策発表があるが、8月に金利を引き上げただけで、今年の追加利上げはないはずなので、ブレグジットの交渉が通貨に大きな影響を及ぼすはずである。
ユーロはドイツの軟調な経済指標で2週間の最安値付近で取引を終えた。市場はイングランド銀行の来年中旬までの利上げを価格に織り込んでいない。イタリアの利回りはこの1週間毎日下落したので、来週に政策委員会があるECBにとってイタリアは問題にならず、政策変更はないだろう。欧州中央銀行(ECB)は7月の政策委員会で来年後半まで金利を引き上げるつもりはないと明らかにした。 ドラギECB総裁は、低インフレを懸念しており、物価上昇圧力の大幅な不足を踏まえ、インフレに対する勝利というには早すぎるという見方は変わらない。米国の経済指標が改善され、米連邦準備理事会(FRB)は今月下旬に金利を引き上げようとしているが、ECBから中立的な声明が出ればユーロ/米ドル(EUR / USD)を1.14まで押し上げる可能性がある。

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