ドルは様々な要因によって打撃を受けている。第一に、 EU離脱合意に向けて進展があり ユーロと ポンド はドルに対して上昇している。そして、第二に、中国はさらなる経済刺激策を示唆したことにより人民元が10年来の低水準から反発した。
ドルにとってさらに辛いニュースは、米国債の投資家は、強い反発の株式市場へ戻って行った。8月に遡ると、海外の投資家は600億ドルの米国債を購入していた。これは3年ぶりの高水準であった。米国債利回りが株式の上昇に連動して、3日連続で上昇しており、ドルへの圧力となっている。またドルは高水準に達し、8月中旬のピークが抵抗ラインになり上昇が拒まれていた。
米ドルは高値圏であるが、ドルは明日の非農業部門雇用者数(NFP)によって上昇する可能性がある。エコノミストは、アメリカ合衆国労働省はNFPにおいて、10月に19万人の雇用を予想している。
昨日のADPでは18万9000人の予想であったが、22万7000人の雇用を創出したと発表された。このADPによって明日のNFPも良い結果が期待できる。
NFPの明るい予想はドルにとって大事だが、精通したトレーダーはNFPの 平均時給のような目立たないところに注目すべきなことを知っている。平均時給は、先月の2.8%から3.1%になるだろうと予想されている。(9年半ぶり3%の上昇である)時給が上がることによって支出も増え、需要も増えると考えられ、物価に影響を与えると考えられる。平均時給の数字がいいことは、雇用の創出よりも、現在の市場へ長期的に良い影響を与えるだろう。
市場は、明日の非農業部門雇用者数で良いニュースを期待しているが、なにが為替トレーダーの行く先を決めるだろうか?
ドルのRSIのモメンタムは弱く、8月15日の水準まで上昇することができずに落ちた。ドルの調整は、2月の底値以来の上昇チャネルラインの下限に向かっていくだろう。またその下限とともに、ドルは200日の移動平均線によって支えられる。
トレード戦略
慎重なトレーダーは、ロングエントリーするために調整を待ち、中期・長期的な上昇トレンドを確認しよう。
一般トレーダーは、97.00レベルを試し、ストップロスより上で終値を迎えたらショートできるだろう。
下のトレード例は、理想的なエントリーとエグジットである。リスクの違いは値動きによって決められる。
トレード例
- エントリー: 97.00, 上記のような値動きの後
- ストップロス: 97.20
- 損切り幅: 20 pips
- 目標価格: 95.00, キリのいい数字
- 利確幅: 200 pips
- リスクリワードレシオ: 1:10
積極的なトレーダーは、いつでもショートできるだろう。または、反発して97レベルになるのを待っても良いだろう。
トレード例
- エントリー: 97.00
- ストップロス: 97.20, 昨日の高値
- 損切り幅: 20 pips
- 目標価格: 95.00, キリのいい数字
- 利確幅: 200 pips
- リスクリワードレシオ: 1:10