大麻市場は上げ相場となっている。
7日、大麻セクターの主要プレイヤーであるティルレイ(NASDAQ:TLRY)、キャノピー・グロース(NYSE:CGC)・(TSX:WEED)、アフリア(NYSE:APHA)・(TSX:APHA)らは1.5から8.5%を超える上昇を記録した。対して先週は2.8から5%ほど下落していた。
この振れ幅はファンダメンタル的な要因によるものである。
米食品医薬品局(FDA)は5月31日、CBDを含む飲食料品やサプリメントの安全性や規制に関する公聴会を開始した。
CBDは大麻由来の非中毒性化学物質で、生体への健康効果が報告されている。
公聴会は大麻や関連製品が連邦レベルで合法化される第一歩と位置付けられていた。しかし実際は合法化への複雑で険しい道のりが明らかになる結果となった。
公聴会の詳細が発表されたのち、歩みが遅い米国大麻セクターに対し市場心理は悪化した。
大麻セクターでは「一歩進んで二歩下がる」ような状況が時折見られる。
米国で大麻や関連製品は12月に合法化されたものの、CBD製品はなおも規制されたままだ。
投資家らは大麻よりも見通しの明るい投資先に鞍替えしている。
先週の大麻市場の上げ相場は、好調な経済指標と前向きな規制緩和の報道に支えられていた。
カナダでは5月雇用者数と4月輸出が好調だったことで市場心理が回復。一方米国では5月非農業部門雇用者数が軟調で、FRBによる利下げ観測が高まった。
今後はどのような要素が大麻セクターに影響するだろうか。
20日大引け後に発表されるキャノピー・グロースの1-3月期決算報告や本決算は重要な材料になるだろう。
同社は世界最大規模の大麻企業だ。同社の戦略的提携は規模が大きく、大麻セクター全体への影響力も大きい。
同社の予想EPSは0.17ドル、予想売上高は7188万ドル。
キャノピーは先週42.19ドルで終値を迎え、先週終値の40.26ドルから4.8%上昇した。11日の終値はさらに上昇し43.78ドルとなっている。