米連邦公開市場委員会(FOMC)は18日に、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを従来から0.25ポイント引き下げ、1.75-2%に設定した。本記事では、今回の利下げによって恩恵を受ける可能性のある3銘柄を紹介する。
KBホーム
KBホーム (NYSE:KBH)は、米国最大の住宅建設企業の一つである。同社の株価は2018年末に大きく下落したが、年初来64%上昇となっており、堅調に回復している。
17日では52週間の高値である31.36ドルを付けた後、終値は31.24ドルとなり、時価総額は30億ドルとなっている。
年初来の株価の回復は、一戸建て住宅に対する堅調な需要に牽引されている。
金利が数年来の低水準まで低下している環境は、投資家が住宅建設企業に対して楽観視しているのも理にかなっている。住宅ローン金利のベンチマークである米10年債利回りは、3年ぶりの低水準まで低下している。よって、特に初めて住宅を買う人々にとってより買いやすい環境となっている。
KBホームは、9月25日に6-7月期決算を報告する予定である。予想売上高は、前四半期から15%増で11.7億ドル、予想EPSは、前四半期の0.51ドルから上昇し0.51ドルである。
プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)
P&G(NYSE:PG)は世界的な消費財メーカーである。好調な売上の見通しのもと、同社株は年初来32%上昇している。第4四半期の売上では7%の増加がみられ、これは過去10年で最大の伸びである。
P&Gの17日の終値は121.16ドル、時価総額は3095憶ドルである。9月5日につけた123.43ドルの最高値に迫っている。
米国では住宅金利が下がるほど、消費財への支出が増える傾向にあり、P&Gにとって好環境となる。
またP&Gは、利下げ前から配当利回りも良く株価も絶好調な優良株である。同社は4月、四半期配当を一株あたり0.74ドルに増配した。年間配当では、2.96ドルとなり、利回りは2.44%になる。
P&Gは、7-9月期決算を10月29日に発表する。予想売上高は前年同期比で5%増加し17.5億ドル、予想EPSは前年同期比約10%増で1.23ドルとなっている。
エクソンモービル
石油大手のエクソンモービル (NYSE:XOM)の株価は、年初来8%の上昇である。17日の終値は73.17ドル、時価総額は3095億ドルとなっている。
低金利環境では、高配当銘柄の利回りが相対的に魅力的になり、株価が上昇する傾向がある。エクソンモービルは4月、四半期配当を一株当たり0.87ドルに設定した。年間では3.43ドルで、配当利回りは4.79%である。魅力的な高配当銘柄となっている。
また利下げはドル安に繋がるため、ドル建ての原油先物の価格が上昇する可能性がある。これも石油関連企業の株価を支える要因になると考えられる。
エクソンモービルは、11月1日に7-9期決算を発表する予定である。予想売上高は629億ドル、予想EPSは前四半期から47%増加し0.61ドルとなるとされている。