
原油価格を予測するにあたって投資家を悩ませているのが、2020年に米国がどれほどの原油を生産するかという問題である。シェール革命以来、米国の原油生産量は毎年増加しており、遂には日量1260万バレル(bpd)にまで達した。
ただ近頃ではシェールオイル産業が安定期に入るという兆候も存在しており、石油産業の先行きは不透明なものとなってきている。
EIAは先日、2020年の米原油生産量の予想を平均1317万bpdから1329万bpdにまで引き上げた。しかし予想を下方修正でなく上方修正するという動きには大いに疑問が残る。実際問題、今回のEIAの予想についてパイオニア・ナチュラル・リソーシズ(NYSE:PXD)のスコット・シェフィールドCEOは、「あまりに楽観的」と述べている。
一方でゴールドマンサックスは2020年の米原油生産量の予測を下方修正した。同社は原油生産量の成長予想を、100万bpdの増加から70万bpdの増加にまで引き下げている。IHSマークイットも予想を下方修正しており、2020年の成長予想をわずか44万bpdにまで引き下げている。
またOPECのモハメド・バルキンド事務局長もシェフィールド氏と同意見のようだ。今週初め、CNBCの取材に対しバルキンド氏は「シェールオイル生産者をはじめとする原油生産者と会談を行った結果、原油生産量は今後ますます減速するのではという懸念が高まっていることが判明した」とした上で、これらの原油生産企業から「現在様々な逆風に向き合っていることを踏まえると、自分たち(原油生産企業)と比較して我々の見方は楽観的だと伝えられた」と述べた。
こうした情報を踏まえると、先述の予想生産量はいずれも本質的には無意味であると思われる。EIA、HISマークイット、ゴールドマンサックスの予想が外れることはほぼ間違いなく、三者のうちどれが最も正解に近かったかという話もされることはないだろうと我々は考える。
これらの予想そのものは重要でないと考えられるものの、原油市場に対し影響力を持つ存在が予想に対しどのような反応を示すかについては十分に気を配らなければならない。例えば、米原油生産量の予想はOPECが原油生産量の割り当てをする際に参考にされると考えられるが、もしOPEC内でシェールオイルの生産量が落ち着くという予想が支配的になった場合、12月の総会で更なる減産が推進される可能性は低いと言えるだろう。
またシェールオイルの生産企業の示した懸念が過度なものである可能性も考慮に入れる必要がある。これらの企業は米原油生産量の予想を引き下げるよう誘導することにより、第4四半期の決算が低調だった場合に、株価が下がるのを防ごうとしている可能性も十分に考えられる。またチェサピーク・エナジー (NYSE:CHK)の株価が大きく下落し、上場廃止も圏内になってきていることを踏まえると、同業企業が生産量予想を引き下げようとしているとしても不思議ではないと言えるだろう。
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