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2020年に大化けするかもしれないターンアラウンド3銘柄

発行済 2019-12-05 16:53
更新済 2023-07-09 19:31

事業転換を進める企業への投資はハイリスクである。しかし、適切な銘柄を見極めることができれば、大きなリターンが手に入るはずである。

ターンアラウンド銘柄への投資は、逆張りの投資と言える。大半の場合、不採算事業を抱える企業や時代遅れの企業などが、事業転換に迫られている。

以下が事業転換に取り組む3社である。

1.ゼネラル・エレクトリック

総合電機メーカー大手のゼネラル・エレクトリック(NYSE:GE)は、売上の減少や負債比率の増加に苛まれており、アナリストの意見が割れる企業である。

昨年末に約60%安となった同社の株価は、現在に至るまで緩やかな回復基調となっている。経営再建への期待感から、年初来では約55%高となっている。

GE 週足

同社の第3四半期決算では、キャッシュフローの改善や一部事業の売上増加などが示された。

昨年CEOに就任したラリー・カルプ氏は、卓越した経営手腕を見せている。第3四半期では、2019年のキャッシュフロー見通しを2期連続で上方修正した。産業セグメントでは約20億ドルのフリーキャッシュフローの創出が見込まれており、当初の見込みの約2倍となっている。

しかしながら、アナリスト予想は2分されており、将来の不透明感は依然として拭えない。JPモルガンは3年前、GEの株価崩落を的中させており、目標株価を5ドルに設定している。同社のアナリストは、「GEの経営陣は業績を底へ追いやっている」と述べ、「コア事業のEBITは3月の予想に届いていない」と付け加えた。

2.IBM

老舗テクノロジー企業のIBM(NYSE:IBM)は、ビジネスの岐路に立っている。急速に変化するテクノロジ―や消費者性向を受け、主な収益源であるテクノロジーセグメントは苦戦を強いられている。

テクノロジーセグメントにおける売上高やフリーキャッシュフローは、ピーク時とはほど遠い。同社のCEOであるジニー・ロメッティ氏は、クラウドや人工知能(AI)などの最新テクノロジーへ会社の舵を切っている。実際、同社はクラウドやAIの領域でM&Aを繰り返し、多くの資金を投資している。

同社は最先端テクノロジー領域におけるシェア確保に苦戦している。しかし、特筆すべき点として、340億ドル規模のレッドハット買収が挙げられる。今回の買収を受け、利益率の高い法人向けソフトウェア製品を同社は手に入れた。

IBM 週足

これらの事業転換に対して株価の反応は鈍く、年初来で18%高となっている。同社の株価は2013年の最高値を約38%を下回っている。アナリストの平均目標株価は、今後12ヶ月で148.3ドルとなっている。

3.メイシーズ

メイシーズ (NYSE:M)は、事業転換の真っ只中である。

同社CEOのJeffrey Gennette氏は、様々な戦略を施行しているが実を結んでいない。第3四半期決算では、通年業績見通しを下方修正した。

同社はオンライン事業への多額の投資や、地元商品の拡充、店舗内装の刷新などを行った。オンライン売上高は上向いたものの、継続的な成長には依然としてほど遠い。

また、同社は店舗削減に取り組んでいる。同社はコストカットや多額の投資が実を結んでいることを示さなくてはならないだろう。

同株は年初来で約半分も値を下げて取引されている。2015年に記録した最高値である73.61ドルに対して、現在は15.32ドルとなっている。

メイシーズ 週足

総括

これら3社は、継続的に経営再建へ取り組んでいる。ターンアラウンド銘柄へ投資する際は、エントリーポイントの見極めがひときわ重要だろう。GEやIBM、メイシーズの動向には目が離せない。

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