投資をはじめたばかりの人には私はビットコインの投資をオススメしていないのですが、株などのリスクのある資産に投資をした経験があって、もう少しだけリスクを多く取れる投資家に向けて、このブログではビットコインの分析記事をいくつか書いています。
2020年5月には過去10年分のビットコインのデータを使って価格の分析モデルを作り、2020年から2024年の4年間でビットコインの価格が約10倍になる可能性があると以下の記事で紹介してきました。
もちろん、あくまでも「理論的には」ビットコインの価格が上がると言っているに過ぎなく、ある日突然、無価値になる可能性もゼロではないのですが、2020年5月時点の旧分析モデル(以下図)でも過去のビットコインの価格の動きをちゃんと言い当てているように見えます。
2020年5月時点の旧分析モデル
上のモデルを使った理論価格は、長期的には実際の価格に沿っているように見えるのですが、毎月の動きを見たときには理論と実際の価格が大きくズレる傾向が見られたので、本日上記のモデルの一部に修正を加えました。
2020年6月時点の新分析モデル
>>ビットコインの価格予想の詳細データ(Googleスプレッドシートが開きます)
その結果、2024年時の価格予想は大きく変わりませんでしたが、2020年から2024年に至るまでの月別の予想価格をより正確に扱えるようになったので、この記事で新モデルが示唆する内容を紹介したいと思います。
この記事のポイント
- ビットコインの価格モデルの一部に修正を加えた。結果、2024年の価格予想は大きく変わらなかったものの、毎月の価格予想をより正確に扱えるようになった。
- 2020年6月8日時点のビットコインの価格は9,700ドルだが、このモデルによれば2020年年末までに約4倍の約37,000ドルを目指す。理論価格の上昇は2021年5月に100,000ドル付近で一旦落ち着く。
以前のモデルの問題点
まず、修正前のモデルの問題点として、長期的にはビットコインの理論価格は実際価格に一致しているように見えても、月別に見比べると理論価格と実際価格が大きくズレて見えることがありました。
特に、半減期と呼ばれる新規ビットコインの供給量が半分になる時期の後に、大きく理論価格と実際の価格がズレてしまう傾向があり、2016年の半減期後は、ビットコインの実際の価格が理論価格に追いつくまでに14ヶ月も時間がかかっていました。
改善したモデル
月別に見比べた場合の理論価格と実際価格のズレを小さくする改善を加えた結果※、新しい分析モデルでは以下のように2016年の半減期の理論価格と実際価格のズレを修正することが出来ました。
(※モデルの修正方法は、計算に使うビットコインの年間の新規供給量(フロー)を[最新月の新規供給量×12]ではなく、[直近12ヶ月の新規ビットコイン供給量]に変更しています。)
2020年から2021年のビットコイン価格予想
もっとも誤差が大きかった2016年の理論価格と実際価格のズレの修正に成功したので、2020年から2021年の月別のビットコイン理論価格も実際価格をより正確に表せるようになっている可能性があります。
以下が2020年以降のビットコイン理論価格ですが、新型コロナウイルスで急落した4月を除き、理論価格は実際の価格にかなり近い動きをしています。
>>ビットコインの価格予想の詳細データ(Googleスプレッドシートが開きます)
理論的な価格予想では、20年6月から20年末にかけて約4倍の37,000ドルに上昇し、21年5月に100,000ドルを超えたあたりで、価格の上昇が落ち着くようです。
あくまで「理論通りなら(今までのビットコインの価格の動きが続くなら)」価格が上昇すると言っているにすぎず、理論価格を大きく上下にブレるので恐れもあるので何の保証できませんが、過去のデータをもとにした分析モデルを使うと強気な価格予想が出てくる結果になりました。