10月のビットコイン相場はアメリカで初めてETFの取引が開始されるという好材料を背景に強く上昇した。10月中旬から米証券取引委員会(SEC)からETF取引の承認が降りるとのリーク情報が市場に伝わると強く買われた。
10月19日にProSharesからビットコインETFの提供が開始されティッカーシンボルはBITOだ。同週にビットコインは過去最高値を更新し一時750万円を突破した。
月足チャート
BTC/JPY月足チャート
9月の月足は陰線を記録し450万円付近まで下落する場面もあったが、結果的には10月の上昇前の押し目となった。10月に入ると強い上昇トレンドが再開し、月足は43%上昇し終値は701万円だった。2020年12月に記録した45%の上昇以来となる強い月足を記録した。
週足チャート
BTC/JPY週足チャート
10月のビットコインの週足チャートでは、4本あった週足で陽線は3本あり買いが強い相場だった。9月の押し目月以降で買いポジションを持っていれば勝てる状況だった。3週目にETF取引が開始され一気に過熱感が出たことで高値圏で利益を確定する動きも見られた。
11月現在も週足は強い値動きが見られ陽線が並べられている。価格も740万円近辺で推移している。月足と週足の長期チャートは強い相場が示唆されている。
日足チャート
BTC/JPY日足チャート
11月第2週現在の日足チャートでは、10月後半からこれまで上昇が一服し横ばい推移になっていることがわかります。760万円より上位に強い上値抵抗があり、価格は伸び悩んでいます。オシレーター・インジケーターのMACDは下降トレンドに入っており、相場のモメンタムが低下していることを示唆しています。
総括
月足、週足では陽線が記録され強いチャートが形成されている一方、短期チャートの日足は上昇トレンドが停滞していることを示唆しています。10月に大きく上昇した反動から間近では利益確定を優先させる動きが見られます。
ビットコインの11月、12月の年末アノマリー的には上昇することが多いとされていますが、10月に相場の好材料イベントを通過したことで短期的には買い手側に疲れも見られます。次の上昇トレンド突入前に強く押す展開も予想され年末相場アノマリーに対する楽観的な見方は禁物でしょう。