オミクロン型が拡大を続けているため、投資家は今週も変動性の大きい市場環境に注意する必要がある。またエコノミストは、最近の感染者急増による影響がどの程度になるかを見極めようとしている。
クリスマス休暇を控えて経済が不透明な中、年末の薄商いとなる前に保有株を手仕舞しようとする投資家の動きを受けて、金曜日の株式市場は引けにかけて下落が加速した。
ハイテク株の構成比率の高いNASDAQ 100は他の主要株価指数に比べ落ち込みが大きく、週次べースで約2.9%下落した。今のところ、S&P 500種指数の12月はまだ1.2%上昇しているが、先週は1.9%近く下落している。なお、米国株式市場は年初来約23%の上昇を記録している。
このオミクロン株の出現による不確実性が続く中、米国大企業の最新の四半期報告から投資家は消費者需要やサプライ・チェーンの停滞の影響に関して追加的な洞察を得ることができるだろう。
以下は、今週注目すべき3つの大型株銘柄だ。
1. Nike
Nike (NYSE:NKE)は、12月20日(月)の市場終了後に2022年会計年度第2四半期決算を発表予定である。アナリストは平均して、同社が売上112億5000万ドル、1株当たり利益0.63ドルを創出するだろうと予想している。
同社は9月、生産と出荷の遅れに直面し、スポーツ・シューズやスポーツ・ウェアの旺盛な需要に対応するための企業努力を圧迫し、売上高見通しを引き下げた。第2四半期の売上高は、パンデミックの影響でベトナムの工場が閉鎖されたため、減少するだろう。
その場合、通年の成長率は、同社が年初に目標とした2桁台前半ではなく、1桁台半ばになることを意味する。同社は1年にわたる閉鎖とロックダウンの後、コロナ禍をによる供給不足により出荷の増加が困難になっている。
この潜在的な減速懸念によって、先月177ドル超と史上最高値を記録した同社にとって2021年の堅調な株価上昇の重しになっている。株価は先週金曜日に161.36ドルで取引を終え、年初来の上昇は14%である。
2. Micron Technology
半導体メーカーのMicron Technology (NASDAQ:MU)は、月曜日の引け後に2022年会計年度第1四半期決算を発表する。同社は売上高112億5000万ドル、1株当たり利益2.10ドルを上げたと推定される。
同社は9月の決算説明会で、パソコン・メーカーからの需要が鈍化しているとして、前四半期には弱気な売上高見通しを示していた。当時、同社のSanjay Mehrotra最高経営責任者(CEO)はブルームバーグに対し、パソコン・メーカーからの受注が滞っているのは短期的な問題だと述べた。
同社の顧客の中には、他の種類の部品の調達にも苦労している企業があり、注文を受けたノート・パソコンやデスクトップ・パソコンのすべての製造ができていないため、メモリ用半導体の在庫を減らすことになった。今後数カ月で業界全体の半導体不足が緩和されれば、状況は好転する、と同氏は説明している。
同社株の先週金曜日の終値は83ドルで、年初来で約10%上昇し、同時期に30%以上上昇したベンチマークであるフィラデルフィア半導体指数(SOX)を下回る水準となった。
3. General Mills
シリアル「チェリオス」、ヨーグルト「ヨープレイ」、グラノーラバー「ネイチャーバレー」のメーカー、General Mills (NYSE:GIS)は、12月21日(火)の取引開始前に2022年度第2四半期の収益を発表する。アナリストは、売上高48億4000万ドル、1株当たり利益1.04ドルを予想している。
2020年はコロナによるロックダウンで人々が食料品買い溜めに励んだことで、パッケージ食品の売上が急増し、同社の株価は10%近く上昇した後、先週金曜日までに今年は14%上昇している。
依然として続く在宅勤務環境は、同社のパッケージ商品の需要を高く維持する可能性が高い。しかし同社は、消費者がより新鮮で環境に優しく、糖分の少ないものを求め、食習慣を急速に変化させている時代に、製品ポートフォリオの再構築を試みている。
ブルームバーグが先月報じた記事によると、同社は買収用の現金を調達するため、プログレッソ・スープやヘルパー・ワンスキレット・ソリューションのラインアップを含むブランド・ポートフォリオの売却を検討中とのことだ。先週金曜日、株価は67.65ドルで引けた。
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