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創業者が率いる企業に投資できるETF

発行済 2022-04-05 21:14
更新済 2020-09-02 15:05

例えば、『Harvard Business Review』に掲載されたBain & Co.の調査によると、創業者が率いるビジネスは、市場や学会でも注目されている。

「創業者が今も深く関わっているS&P500指数構成企業は、過去15年間で他の企業より3.1倍良いパフォーマンスを示した。」

同様に、Fidelity Investmentsも、創業者主導の企業には 「競争優位性 」があると指摘している。例えばこうした企業は、企業決算時に掲げた短期目標を達成するために事業投資を削減するというような、経営上の近視眼的な必要性に悩まされることが少ない。

創業者が経営する企業例

興味のある読者はInvestingProを使って、いくつかの基準に基づいて創業者経営の企業をランク付けすることができる。まず時価総額に注目すると、Amazon (NASDAQ:AMZN) がトップであることが分かる。次いで、Tesla (NASDAQ:TSLA)、 Berkshire Hathaway (NYSE:BRKa)、NVIDIA (NASDAQ:NVDA)、Meta Platforms (NASDAQ:FB) など多くの企業が名を連ねている。

現在も創業者が率いる会社が最も割安な銘柄という意味では、不動産データ・グループの CoStar (NASDAQ:CSGP)、Meta Platforms; オンライン・ファッション通販の Boohoo.com (OTC:BHOOY)や Dell Technologies (NYSE:DELL) が挙げられる。

アナリストの目標株価に注目している投資家は、いくつかの銘柄が現在の価格水準から大幅に上昇する可能性があることを知り、興味を持ったことだろう。それらの創業者経営の銘柄には、臨床段階の免疫腫瘍学の Allogene Therapeutics (NASDAQ:ALLO)、バイオ医薬品のUltragenyx Pharmaceutical (NASDAQ:RARE)、クラウド通信プラットフォームのTwilio (NYSE:TWLO)、消費者金融専門の比較ショッピング・プラットフォーム Lendingtree (NASDAQ:TREE)が含まれている。

創業者が経営する企業の中でも、急成長している銘柄の株は一般的にプレミアムがつく。InvestingPro によると、不動産投資信託(REIT)の Apartment Investment and Management (NYSE:AIV)、資産運用会社の Blackstone (NYSE:BX)、 プライベート・エクイティ・グループ KKR (NYSE:KKR)、 自動車購入プラットフォーム Carvana (NYSE:CVNA)などが注目すべき高成長銘柄とされている。

また読者はこのウェブサイトをさらに研究して、株価が回復途上にある銘柄、比較的安い評価水準で取引されている銘柄、ベータ値の低い銘柄をみつけることができるだろう。

創業者経営の企業の数は多く、個々のポートフォリオの目的に合った銘柄を決めるには、かなりのデュー・デリジェンスが必要である。そこで多くの個人投資家は、ETFを購入するという選択肢もある。本日はそのようなETFを紹介しよう。

Global X Founder-Run Companies ETF

  • 現在価格:30.81ドル

  • 52週間のレンジ: 26.50ドル~38.00ドル

  • 配当利回り:0.20%

  • 経費率:年率0.45%

Global X Founder-Run Companies ETF (NYSE:BOSS)は、主に創業者のCEOが率いる米国の中型・大型企業に投資している。ファンド・マネージャーは、そのような経営者が企業に刺激を与える可能性のあるイノベーションと起業家精神の重要性を強調している。同ETFは2017年2月に取引を開始した。

BOSS 週次チャート

BOSSは、Solactive U.S. Founder-Run Companies Indexに連動しており、現在98銘柄を保有している。上位10銘柄で純資産1,310万ドルの17%近くを占めている。つまり、BOSSは小規模なETFといえる。

セクター別では、情報技術(26.0%)、金融(19.1%)、ヘルスケア(17.4%)、不動産(11.9%)、一般消費財(7.9%)、通信サービス(7.3%)などとなっている。

エネルギー・グループのPioneer Natural Resources (NYSE:PXD)とNew Fortress Energy (NASDAQ:NFE)、基礎素材企業のWestlake (NYSE:WLK)、製鉄・金属リサイクルのSteel Dynamics (NASDAQ:STLD)、ヘルスケア企業LHC Group (NASDAQ:LHCG)、地元テレビ・メディア企業のNexstar Broadcasting (NASDAQ:NXST) などが代表格として挙げられる。

このETFは、年初来で9.3%、過去12カ月で5.1%下落している。とはいえ、BOSSは2021年11月に過去最高の価格水準を記録し、その後、ETFの多くの株式が下落圧力を受けるようになった。

実際、2月24日にETFは52週目の安値をつけた。しかしそれ以来、BOSSは12%以上のリターンを記録している。一方、株価収益率(PER)は30.94倍、株価純資産倍率(PBR)は3.76倍となっている。

BOSSの分散具合も魅力的だ。創業経営者が長期的な株主価値の創造に貢献できると考える読者は、このETFをさらに研究する必要がある。

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