ドル円、レートチェック後の下落から持ち直し──ウォーシュ指名・ベセント発言が支え

発行済 2026-02-09 18:02
ドル円相場は1月23日のレートチェック(介入実績なし)やトランプ大統領によるドル安容認発言を受け、一時152円10銭まで下落したが、年初の水準を概ね回復したほか、スイスフラン円が史上最高値を更新した。依然として円が弱い状況に変わりはない。

ドル円の持ち直しには複数の要因が寄与した。ベセント財務長官が為替介入に否定的な見解を示したうえ、強いドル政策を維持する方針を表明。加えて、ウォーシュ元FRB理事がFRB議長に指名されると、同氏が過去に量的緩和(QE)に反対した経緯からタカ派の人物と受け止められ、ドル高材料となった。高市総裁の街頭演説も円安容認と受け取られ、ドル円相場の反発を後押しした。ドル指数もレートチェック前の水準に接近している。

ウォーシュ氏は昨秋のWSJ紙への寄稿の中で、量的引き締め(QT)加速によりインフレ抑制が可能となり、利下げ余地が生まれると主張している。AIによる生産性向上もディスインフレを進展させ、利下げ余地が生じるとも指摘しており、必ずしもタカ派ではない。同氏が指名された後も総じて市場の利下げ織り込みはほとんど変化しなかった。一方、日本では1月下旬以降、タームプレミアムの拡大に歯止めがかかり、40年債(1月28日)・30年債(2月5日)の入札でも堅調な需要が確認された。ただし、実質金利がマイナス圏にとどまる状況は継続しており、円安基調の根本的な転換には至っていない。

今週の注目材料は、2月11日および13日にそれぞれ延期された米雇用統計およびCPIである。労働市場の悪化が示された場合、利下げ観測が台頭し、ドル安が進む可能性がある。ただし、円も弱いままであればドル円の下落幅は限定的となる上、クロス円は上がりそうだ。国内では衆院選において、与党圧勝となれば円安・株高・長期金利上昇の「高市トレード」が再燃するとみられる一方、過半数議席を獲得した程度であれば想定内との見方からそうした動きは鈍いだろう。もっとも、消費税率引き下げによる需要刺激効果、円安による輸入インフレ効果、企業の積極的な価格設定行動などを勘案すると、日本のインフレは続く可能性が高く、円安基調は維持されそうだ。
 
詳細は以下の動画をご覧ください。

 

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2026 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます