日本は円安をとめることができるか

発行済 2026-07-27 20:09
ドル円は7月20日週も堅調に推移し、一時163円99銭まで上昇した。これは1986年11月以来のドル高円安水準である。一方、円の実質実効為替レートは変動相場制移行後の最安値を更新中である。同週のドル円上昇の背景には、地政学リスクの台頭を受けた原油価格の上昇があった。同週の主要通貨の対ドル変化率をみると、資源国通貨のノルウェークローネに次いで米ドルが強かった。一方、対ドルで下落した通貨の中で円は中盤のやや上に位置した。163円台のドライバーは有事のドル買いである。

ドル指数は昨年の年初来大幅に下落した後、春先に持ち直したものの102で続伸を阻まれ、長く低迷が続いた。月の雇用統計や消費者物価指数が予想を下回ったことで一旦102の上抜けに失敗したが、同週は101台半ばまで持ち直した。仮に、102を上抜けした場合、ドル高相場が再燃する可能性がある。
 
片山大臣からは円安けん制発言が繰り返されているが、為替介入について、2022年以降を振り返ると、ドルが堅調に推移していた場面ではドル円一旦は下落するものお、最短で13営業日、それ以外も32〜42営業日後に介入当日の高値を回復し、続伸した。現在もそうした地合いにある。一方、通貨オプション市場のリスクリバーサルは3カ月物が急低下し、1年物も上昇が一服しており、ドル円の反落に備えているようだ。

米国経済は堅調さを保っており、実質GDP成長率の事前推計値であるWeekly Economic Indexは7月23日時点で前年同期比2.9%成長を示した。FRB高官の発言も総じてタカ派なトーンが目立つ。原油価格が上昇したが、日銀については年内の利上げの織り込みは「残りあと1回」でほとんど変わっていない。7月2日の10年国債入札では応札倍率が前月から大幅に低下したが、その後の超長期国債の入札ではいずれも前月から応札倍率が上昇しており、長期金利上昇と円安の流れは和らいでいる。それでも、短期の実質金利が依然マイナス圏にとどまっており、円は脆弱のままだ。
 
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