スペースXへの投資はもう手遅れか? 「100万円」が年末175万円になる強気シナリオも
ドル円は9月28日週、総じて157円台で推移した。 前週末に片山財務大臣がトランプ大統領の円安への懸念を明かした ことから上値は重かった一方、米長期金利が上昇基調を辿り、 ジリ高となる場面もみられた。日銀短観で非製造業(大企業) の景況感が5期ぶりに悪化したうえ、前回会合の「主な意見」 でタカ派色がそれほど目立たなかったことも背景にある。 米国のインフレ率が予想を下回り、 雇用統計もそれほど強くなかった点に照らせば、 底堅さを維持したと言える。 主要通貨の対ドル変化率ではドルが全面高となり、 円も牽制発言が意識されて中盤やや上に位置した。 このためクロス円は総じて軟調で、 中でもユーロの下げ幅が目立った。
9月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が予想を下回り、 8月分も下方修正された。平均時給の伸びも力強さを欠き、 労働市場に過熱感はみられない。ただ、 週平均労働時間は予想をやや上回り、労働参加率も0. 2ポイント上昇した。 それだけ多くの人が労働市場に戻ったことを意味するため、 失業率の上昇を過度に懸念する必要はない。実際、広義の失業率( U6)はむしろ低下している。労働市場情勢指数にみられる通り、 米労働市場の緩やかな改善が続いているとの評価を変える必要はな いだろう。
一方、8月の個人消費支出物価指数は、 年次改定で7月分が下方修正されたことから予想を下回った。 ただ、7月以降インフレ率は横ばい圏で推移しており、 高止まりが続いていることも示された。 ニューヨーク地区連銀のウィリアムズ総裁の「 新たな経済指標を見極める時間がある」との発言に照らせば、 10月利上げの可能性はかなり低下したと言えるが、 12月の追加利上げの可能性は高く、ドルを下支えしそうだ。
米国からの円安牽制が相次ぐが、 大統領と財務長官の視点は異なると考えられる。 トランプ大統領は中間選挙を前に対日貿易赤字の抑制姿勢をアピー ルする狙いだろう。一方、 ベッセント財務長官は経常赤字の安定的なファイナンスを意図して いるとみられる。 円安が進めば日本のインフレ期待と長期金利が上昇し、 日本国債の下落がグローバルに波及する。 日本によるドル売り介入も、 米国債の売却を通じて米国債の下落を招く。もっとも、 米財務省が実弾を伴う協調介入に踏み出す可能性は極めて低い。 日銀に利上げを促してドル円が下落するのは一通貨ペアでのドル安 にとどまるが、 米国がドルを売ればドル安が為替市場全体に波及しかねないからで ある。
ドル指数は、従来から上値目途としてきた「102」 を上抜ける場面がみられた。米長期金利の上昇に加え、 ユーロ安の影響が大きい。9月下旬以降、 フランスの長期金利が急上昇し、 対独スプレッドは2012年以来の水準まで拡大した。 これはタームプレミアムの急拡大を伴う「悪い金利上昇」であり、 ユーロドルは1.12台前半まで下落している。 ドル指数は対ユーロのウェイトが57.6%と最大であるため、 ユーロ安は間接的にドル高を促す。 フランスはEUの安定成長協定の財政ルールをいずれも逸脱してい るが、 2027年の中長期国債の発行額は3400億ユーロと過去最高の 今年をさらに上回る見込みで、 10月提出の2027年度予算案も三極構造の議会で紛糾が必至だ 。当面、ユーロドルには下落圧力が加わり、 間接的にドルを支えそうである。
10月の利上げはいったん棚上げとなる可能性が高まったものの、 インフレ率は目標を上回る3%程度で推移しており、 12月の追加利上げは濃厚だ。 この観測と軟調なユーロドルがドルを下支えしよう。一方、 トランプ大統領の円安懸念が重しとなり、 160円台回復には距離がある。とはいえ、 日本の短期の実質金利はマイナス圏にとどまり、 国際収支面での円売り需要も旺盛とみられ、 円高へ反転する可能性も低い。日銀短観の全規模・ 全産業の想定為替レートは前回の152円台から154円台へ上昇 した。 植田総裁が急激な利上げによる資産価格の調整を避ける重要性に言 及していた点も踏まえると、 155円を割り込んだ場合は日銀の利上げの必要性が低下する面が ありそうだ。市場がそれを意識すれば、 再び円売りが強まる可能性もある。 ドル円は引き続き155円から160円での推移が見込まれ、 方向感は出にくい。一方、ユーロ円は続落に要注意で、 175円程度までの下落は意識する必要がありそうだ。
詳細は以下の動画をご覧ください。







