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Daily Commentary - 05月31日2013年

発行済 2013-05-31 16:54
更新済 2019-12-18 20:45
EUR/USD
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概観

新興市場ポジションの巻き戻しがEUR/USDを押し上げ:

昨晩は、多くの投資家が、新興市場通貨に対するロング・ポジションから撤退したため、ポジションの巻き戻しが主なテーマとなった。ZARは最も大きく下落し、1日でUSDに対し3%強も下げた!AUDおよびNZDは、いずれもコモディティー通貨であるが、共に下落し、NZD/USDは2013年の安値を付けた。しかし、実のところ、全ての新興市場通貨が下落したわけではない。CZKなどの最近弱含んでいた通貨は、人々がショート・ポジションから撤退したため、好調に推移した(+1.2%)。多くの投資家がこれらのポジションを対EURで保有していたため、ポジションの巻き戻しは、USDよりもEURに有利に働いた。

昨晩、注目すべきは、失業保険申請件数が予想を上回ったことで、これにより米国債利回りは低下し、このことが株価に対する支持を後押しした。好調な経済ニュースが株価と債券利回りの両方を押し上げた先週は、株価と債券の間に正の相関が見られたが、今や「悪いニュースは良いニュース」の負の相関に向かっており、量的緩和に変更がないことを示唆する悪い経済ニュースは、債券利回りの低下と株価の上昇を意味する。市場は、FRBによる量的緩和からの「後退」の可能性を考慮している上、日本が量的緩和政策に伴って直面している問題も存在することから、この体制がどの程度続くかという点を見極める必要はある。この状態がUSDにとって何を意味するかということも明らかではない。すなわち、最近では、リスクオンがUSD買いを意味するようになっているが、リスク選好の背景にある要因が量的緩和の継続に対する期待であるとすれば、この状態は続かない可能性がある。

ユーロ圏のCPIと失業率は、本日の重要な話題である。市場は、5月の総合インフレ率が4月の1.2%から1.4%に加速するとみており、4月の失業率は今回も12.1%から12.2%へと若干上昇するとみている。インフレ率の上昇は、ECBが来週の会議で利下げを決定したり、並外れた政策を延長したりする必要性の低下をもたらすことから、EURに対してはプラス材料となる可能性がある。英国のマネーサプライ・データは、不動産融資において緩やかな改善を示すとみられるが、全般的なトレンドは横ばいである。米国では、4月の個人所得が、3月の前月比0.2%を若干下回る前月比0.1%の上昇を示すと予想される。一方、個人支出は、3月の前月比+0.2%に対し、変わらずと予想される。シカゴ購買担当者指数は、4月の49.0に対し、まさに50.0のぎりぎりの水準を示すと予想される。

マーケット

EUR/USD

EUR/USDは、1.3000の重要な水準を上方突破した後、上昇し続けた。新たなレジスタンスは、現在、1.3075にあり、その次は、従来の高値であり、トップ・ボリンジャー・バンド水準でもある1.3130にある。同ペアは、本原稿執筆現在、1.3030水準にあり、従来のレジスタンス・ポイントでもあり、200日移動平均でもあるこの水準によって支持されている。このサポートが、維持されなければ、同ペアは下落し、1.2980、あるいはさらに低下した場合1.2900へと向かう可能性がある。

USD/JPY

USD/JPYは昨日さらに下落した。しかし、次のセッションでは、100.80を下方突破することはできず、今朝はこの水準を試している。このサポート水準を突破すれば、99.80に向かう可能性があり、もう少し後には98.80に達する可能性がある。上方のレジスタンスは、引き続き102.00と102.70に存在する。若干弱めの中間的なレジスタンスは、20日移動平均である101.35で見出されるだろう。

NZD/USD

NZD/USDは昨日、大幅な低下に悩まされ、心理的水準である0.8000に非常に近づいた。過去10セッションにおいて、同ペアは、0.8060領域に近い水準で終わっており、昨日も例外ではなかった。0.8000は1年ぶりの安値であり、本日、この水準を突破すれば、同ペアは0.7930を付けるだろう。上方レジスタンスは、0.8170にあり、その次は0.8285に現れるだろう。



• USDの下落と失業保険申請件数の増加は、金が1400ドルの重要なレジスタンス水準を上方突破し、大幅に上昇した後、取引レンジから脱出するのを後押しした。現在、1430ドルが次のレジスタンスであり、その次のレジスタンスは、従来のピークであり、トップ・ボリンジャー・バンド水準である1475ドルに現れるだろう。サポート水準は現在、1400ドルの心理的水準にあり、その次は1370ドルだろう。

原油

• WTIは昨日、92.30ドルのサポート水準を維持した後、上方に反発したことから、テクニカル面からの勝者となった。WTIは、今朝、従来のサポート水準であり、現在はレジスタンス水準となっている93.50ドルでレジスタンスを見出した。この上昇の動きが続けば、レジスタンスは95.00ドルで、またその次は96.00ドル水準で見出されるだろう。サポートは、引き続き92.30ドルにあり、次の水準は90.60ドルで見出される可能性がある。

通貨レートベンチマーク - 今日の勝者と敗者

マーケット概要

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