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Daily Commentary - 05月15日2013年

発行済 2013-05-15 17:25
更新済 2019-12-18 20:45
概観
GDPの日!

喜ばしくないニュース・・・ユーロ圏では6四半期連続の景気収縮となる!さらに、これで終わりではなさそうだ。市場は、第2四半期、第3四半期共にマイナスを予想している。本日、フランス、ドイツ、イタリア、イギリス、ポルトガル、そしてユーロ圏全体のGDP速報値が発表される。大きな問題は、それらがどの程度悪いかということである。そしてマーケットに関して言えば、相場にどのような影響があるかということである。ユーロ圏のGDPは前四半期比ベースで、昨年第4四半期の-0.6%から改善して、0.1%の低下が予想される。フランス、イタリア、ポルトガルは、小幅な収縮が予想される(それぞれ-0.1%、-0.4%、-0.6%)。ギリシャは5年連続の収縮に向かっていると予想されるが、ドイツは+0.3%と、前四半期の0.6%の収縮よりもかなり良好な成長率を示すことで、リセッションを回避すると予想される。

当日、通常のパターンであれば、予想よりも好調なGDP値が、通貨の上昇を意味することになる。しかし、長期的には、常にそのように機能するとは限らない。実際、米国の成長率がユーロ圏の成長率を上回っていた際、長い間、USDは対DEMで弱含み、対EURでも弱含んだ。しかしそうでないときもあった。現在がどちらの状況であるか判明するまでポジションを持たないまま過ごすことができるだろうか?

金融政策が現在向かっている方向性を示す指標として、成長率は重要である。現在、財政拡大を導入する余裕のある国は少ないため、成長率が低い国は、金融政策を景気浮上のために利用するだろう(ただし、オーストラリアだけは、昨日、次財政年度の緊縮予算を断念した)。今回の場合、ユーロ圏の低成長率が、ユーロ圏の低インフレ率を後押しし、ECBが成長率を押し上げるためにさらに次のステップを踏む方向へと向かう可能性は高い。昨日、ドイツの4月のCPIが前年比で下方修正されたことで、ユーロ圏で懸念されるほどの低インフレ率が発表される可能性が高まった。一方、成長率が予想よりも良く、少なくともマイナスの預金金利の可能性が排除される場合、EUR/USDは若干上昇する。

英国では、イングランド銀行のインフレ・レポートの発表が、横ばいが予想されるILO失業率と失業保険申請率に暗い影を落とすだろう。2月のレポートにおいて、回復が下振れする可能性の方が高いと報告された際、GBPは0.8%下落した。これと同様に、最近、GBPが対USDおよび対EURで上昇していた後だけに、ハト派のコメントもGBPに打撃を与える可能性がある(人々は依然としてGBP安を予想したポジション設定で臨んでおり、トレーダー協定レポートは、63,100件の契約がネット・ショート・ポジションであり、76,800件の記録的なショート・ポジションからそれほどかけ離れていないことを示している)。

米国でも忙しい一日となる。3月に前月比0.4%の上昇を示していた鉱工業生産は、設備稼働率が78.5から78.3に低下しているため、4月には前月比0.2%の低下を示すと予想される。4月の生産者コア物価指数は、3月の前月比+0.2%から低下し、前月比+0.1%となるだろう。ただし、前年比では1.7%と変わらず、FRBがデフレを懸念し始めるほど低い水準ではない。これだけのことがあった後で、人々は、NAHB住宅市場指数に注目するだろうか?同指数は、42から43に上昇すると予想される。また、財務省国際投資(TIC)データの発表もあり、単に米国が貿易赤字をどのようにして支払うのかということ見極めるために分析されるだろう。

オーバーナイトでは、GDPなどの日本のデータの発表も控えており、前四半期比で0.0%(変わらず)から第1四半期は+0.7%の上昇が予想される。しかし、最も注目されるのは、おそらくデフレーターであり、デフレ領域へとさらに低下することが予想される(前年比-0.7%から-0.9%へ)。これらの重要な四半期値に加え、最近、海外資産の純購入者となったばかりの日本の投資家が、購入を続けているかどうかを見極めるべく、投資家は、同時に発表される週足の国際ポートフォリオ統計に注目するだろう。

マーケット

EUR/USD

• USDは、当社が追跡している24か国全ての通貨に対して昨日の朝から上昇した。時足チャート上の強気なクロスオーバーと200日移動平均および50日移動平均の上方突破後、USDは、対EURで、ブレイクアウトからどうにか反転して1.3030のレジスタンスに達した。ユーロ圏の3月の鉱工業生産高が予想よりも良かったことから、レジスタンスを再度試したが、ドイツおよびユーロ圏の5月の景況感が予想よりも良かったことが重視され、1.2930まで下落し、一瞬1.2920までスパイクし、この動きは短命に終わった。ユーロ圏諸国がGDPに関し、軟調だが改善するとみられる上、本日、米国から発表される指標がまちまちな結果を示すとみられることから、日足、4時間足、時足チャートにおいて観察される売られ過ぎの領域から若干反発すると予想され、同ペアは、本日、変動が激しくなる可能性がある。最初のレジスタンスは、再び200日移動平均と2月~3月の低下の23.6%リトレースメント水準である1.2980前後に現れ、次のレジスタンス水準は1.3030と1.3075に現れるだろう。非常に強力なサポートは、7月~2月の強気な市場の50%リトレースメント水準と、2012年9月以来形成されてきたヘッド・アンド・ショルダーズ・パターンのネックラインが集中する1.2855-1.2875領域に現れるだろう。

USD/JPY


• 昨日のユーロ圏の数値が芳しくなかったことに加え、米国の株式市場における弛まぬリスクオン環境が、3つの全ての指数を押し上げたため、USDが全面高となったことを受け、USD/JPYは102.4まで上昇した。RSIとストキャスティクスが買われ過ぎの水準にあり、同ペアの上昇に限界があることを示唆しているため(過去にも2回同様のことがあった)、本日は、ある程度の利食い売りが見られるだろう。昨晩発表された日本のデータが一時的に乱高下したことも、リスクに拍車を掛けている。特に、インフレ率に対してCPIに代わる指標として注目されるGDPデフレーターが、デフレの悪化を示唆する可能性があるためである。最初のサポートは101.95に、より強力なサポートは101.65に、そしてより弱いサポートは101.35と100.80に、次の大きなレジスタンス水準は103.90に現れるだろう。

GBP/USD

GBP/USDは、昨日、下落トレンドを継続し、その日の大半を右肩下がりのチャネル内で推移した。3つのフィボナッチ水準が見られる1.5200-1.5220の強力なサポート領域にまで下落し、下落に歯止めが掛かった。レジスタンスは、リバーサル水準と50日移動平均が見られる1.5260-1.5270領域内に現れる可能性がある。イングランド銀行の本日のインフレ・レポートの重要性に鑑み、強力なサポートが下方突破する可能性もあり、その場合、3月~5月の反発の61.8%リトレースメント水準である1.5125のサポートまで下落する可能性がある。この水準を下方突破すれば、価格は1.5040に向けて推移するだろう。



• ユーロ圏のセンチメントが芳しくなかったにも拘わらず、金は弱含み、再びリスク資産の性質を示唆した。サポートは、反発の38.2%リトレースメント水準である1423ドルに現れ、1445ドルのレジスタンスに達しなかったことから反発し、反発中の持続的なピークの低下に拍車を掛けた。この現象は、宝飾品需要が金の価格を支えているときには、アジア時間中に現れる傾向がある。取引時間の遅くになって、USDがリスクオン環境を受けて上昇したため、サポートをさらに試すこととなり、金は、USD指数の上昇以上に下落して、それまでの24時間を喪失した(USDの0.71に対し、金は-0.93)。1385ドルが、下落後の反発の23.6%リトレースメント水準であるため、下方突破後は、1400ドルでサポートを見出すだろう。次のレジスタンスは、十分に試された1476ドル水準に現れる可能性がある。

原油

• 昨日、ユーロ圏の数値が発表され、USDが押し上げられたことを受け、WTIは95.50ドルのサポートまで推移した。サポートの突破は、USDがさらに上昇し、米国の石油備蓄の一層の増加が本日遅くに発表される可能性があることから、下値圧力が強まったことによるものであった。強力なトレンドライン、フィボナッチ、50日移動平均サポートが93.40ドルにあり、92.35ドルに200日移動平均が見られるため、94.50ドルと95.50ドルがレジスタンス水準として機能するだろう。

通貨レートベンチマーク - 今日の勝者と敗者

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