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Daily Commentary - 06月03日2013年

発行済 2013-06-03 19:45
更新済 2019-12-18 20:45
EUR/USD
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概観

債券利回りの上昇がリスクオフの反転を招く:

世界中の債券市場が、FRBによる量的緩和からの「後退」を織り込み始めたため、最近の市場における重要なテーマは、金利の上昇となっている。利回りの上昇が、ボラティリティーの上昇を引き起こしつつあり、これにより、投資家は、最も人気のある多くの取引からの撤退を余儀なくされている。このため、この1ヵ月間で最高のパフォーマンスを示した通貨は、金利が最も低い資金調達通貨(JPY、CHF、EUR)であり、最悪のパフォーマンスを示した通貨は、金利が最も高く、投資家が買い越していた通貨(MXN、AUD、NZD)であった。新興市場通貨は、特にこのリスクオフ傾向の中、打撃を受けつつある。この状況がどこまで続くのかは誰にもわからない。先週、JPYが上昇するなかでも、投機家はJPYのネット・ショート・ポジションを増やしたということは、最終的にはファンダメンタルが勝利を収めるが、それが実現する前に、ボラティリティーが高まる可能性があり、これらの人気ある取引では苦痛が高まる可能性がある、と投資家が考えていることを示唆している。

検討に値するようなデータがそれほどなかった2週間であったが、今回は、多くのデータの発表が予定されている。今週は、5月の製造業およびサービス業(そして、いくつかの地域では建設業)の購買担当者景況指数が世界中で発表されるだろう。火曜日には、オーストラリア準備銀行の会議が控えており、木曜日には、カナダ銀行の前総裁であるマーク・カーニー氏率いる初めてのイングランド銀行の会議と、欧州中央銀行会議が控えている。市場は、これらのいずれの会議においても、政策の変更はないとみているが、可能性は常に存在する。特にカーニー氏は、日銀の黒田総裁がそうしたように、総裁就任直後に政策的布石を残しておきたいと考える可能性がある。金曜日には、極めて重要な米国の労働統計が発表される予定で、これはFRBの政策の主たる材料であり、最近は一般的に市場の主たる材料となっている。

本日の指標の発表は、5月の中国のHSBC製造業PMI指数から始まった。同指数は、50.4から49.2(予想は49.6であった)へと「景気の良し悪しを分ける」50を下回る水準にまで下落した。これが、コモディティー価格とコモディティー通貨の足かせとなり、特にNZDはさらに弱含んだ。本日遅くには、英国とイタリアの製造業PMIと、フランス、ドイツ、EUの製造業PMI確報値が発表される。PMI確報値は、当初の数値である47.8と変わらずと予想されている。米国では、市場がISM指数は50.7で変わらずと予想している。しかし、5月のFRBの地区別調査は全般的に反発しており、予想外の上振れとなって、USDを押し上げる可能性がある。

マーケット

EUR/USD

• 金曜日、EUR/USDは、ミシガン大学消費者信頼感指数の上方修正と、シカゴPMI指数の予想外の上昇を受けて下落した。なお、後者は、本日発表されるISM製造業PMIに対する明るい見方を予測しているようである。サポートは1.2940に現れ、現在、フィボナッチ・サポートは1.2980に存在する。最初のレジスタンスは1.3030に現れる可能性があり、次のレジスタンスは1.3075で見出されるだろう。

USD/JPY

• 金曜日、日本の住宅着工件数、自動車生産台数、建築受注高の改善の発表を受けて、USD/JPYは下落した。住宅着工件数は、前年比でも予想を上回り、同ペアは、100円水準を若干上回る強力なサポートに向けて推移した。米国のデータの発表を受けたUSDの上昇が、反発を招いたが、101.30にレジスタンスが現われた。本日、100.80は、レジスタンスおよびサポートとして機能する可能性が高く、次のレジスタンスは101.35に現れるだろう。

NZD/USD

NZD/USDは、0.8010-0.8020領域を下方突破し、2012年6月~2013年4月のラリーの61.8%リトレースメント水準である0.7930近辺で強力なサポートを見出した。RSIとストキャスティクスのいずれもが売られ過ぎの水準にあり、このフィボナッチ水準の強さを考えれば、反発する可能性があり、0.8010と0.8070がレジスタンスとして機能する可能性がある。同ペアは、現在の水準から下方突破すれば、0.7850で試されたサポートを見出し、その後0.7790でサポートを見出すだろう。



• USDが金曜日に上昇したため、金は1423ドルのレジスタンス水準から下落し、4月の下落の23.6%リトレースメント水準である1385ドルでサポートを見出した。ストキャスティクスとRSIの強気のクロスオーバーが見られるものの、おそらく1400ドルが再び高いハードルとして機能するだろう。

原油

• 金曜日、WTIは、主な敗者となり、200日移動平均サポートである92.35ドルを下方突破した後、91.30ドルで最終的なサポートを見出した。RSIとストキャスティクスのクロスオーバーが引き続き弱気であるが、後者は売られ過ぎの領域にあるため、本日は92.20ドル~92.35ドル領域にレジスタンスが現れる可能性があり、次のサポートは90.70ドルに現れるだろう。

通貨レートベンチマーク - 今日の勝者と敗者

マーケット概要

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