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Daily Commentary - 07月02日2013年

発行済 2013-07-02 17:37
更新済 2019-12-18 20:45
概観

世界は良くなりつつある。ええ、少なくとも大半は。中国の購買担当者指数は、経済の行き詰まりあるいは悪化を示したが、欧州および米国は、全般的に予想を上回る好調さを示した。特に、課題のある周辺諸国のうち数か国から発表された良好な数値は顕著であり、たとえばスペインは、2年ぶりに50.0の大台を記録した(予想は48.5)。ドイツは若干期待外れの結果となったが、英国および米国は、確実に拡大領域に入った。良好な経済ニュースによって、リスクテイキング・センチメントが市場に戻って来た。欧州および米国の株式市場は上昇し、今朝は、アジア株市場の大半も上昇した。コモディティー価格も上昇した。特に、製造業が回復した場合に需要があるベースメタルでは顕著で、工業用貴金属(パラジウム、プラチナ)がこれに続いた。中国が遅れを取っている間でさえ、市場がこのように反応することが可能だということは注目に値する。すなわち、より広範な回復に期待が持てるということである。コモディティー価格の上昇が、コモディティー通貨を助長し、我々が昨晩フォローした主要通貨の中では、NZDおよびAUDが最高のパフォーマンスを示した。リスク選好の拡大も、安全資産とCHFに対する需要を減退させており、JPYも出遅れている。新興市場通貨はまちまちな結果となった。

通貨にとって成長は重要な問題であろうか?常にそうだというわけではない。急速に成長している国が、投資機会に対して資本を引き寄せている場合や、その国が好調な輸出によって成長している場合、好調な景気が高金利を維持している場合、そのことによって通貨高が生じている場合もある。しかし、好調な経済によって輸入が増えて貿易収支が悪化したり、低調な経済が輸入を抑制することで貿易黒字が拡大したり、通貨が上昇したりする場合もある。たとえば、USDのDXY指数をみると、その競合国に対する米国経済の相対的な好調さに関して、USDの上昇や下落に明確なパターンがあるわけではない。現在の環境において、経済の強さは、金融政策がどのような方向性にあるのかということと直接関係する。たとえば、さらなる量的緩和なのか、他の特別な方策によるのかなどである。経済が正常な状態に戻れば、金融政策も正常な状態に戻り、従来の為替の関係性に変化が生じることになる。今のところ、意外性が高いのは、米国における好調さよりもむしろ欧州経済における好調さであるため、昨日、そうした兆候が市場を席巻したが、私の考えでは、より長期的には、成長が確実となり、それによってUSDが上昇するにつれて、金融政策が先に正常化するのは米国であろう

本日発表される唯一の主要な経済指標は、米国の5月の製造業受注指数であり、4月の前月比1.0%の上昇に対し、2.0%まで上昇すると予想され、USDの強気な流れに拍車を掛けるだろう。ニューヨーク連銀のダッドリー総裁は、経済情勢について見解を述べる予定である。彼のスピーチは、先週、市場にかなりの動揺をもたらしたが、彼がわずか数日前の発言とどのように異なる発言を行うのかを予測するのは困難である。

マーケット

EUR/USD

• イタリア、スペイン、そしてギリシャまでもが、製造業PMIにおいて基本的に2年ぶりの高水準を付け、6月のフランスのPMIも予想を上回り、2012年2月以来の最高水準を付けたことを受けて、昨日、EUR/USDは上昇した。ユーロ圏の失業率が予想よりも小幅な上昇を示したため、これもEURの支持材料となった。しかし、ドイツのPMIは当初の予想よりも悪化したため、全体の上昇は、これによって抑制された。米国のISM製造業PMIにおける予想よりも大幅な拡大が、1.3030のサポートからの下方突破を招いたが、ISM調査において、金曜日の非農業部門雇用者数に影響を与える可能性のある雇用項目が軟調であったため、その効果は短命に終わった。

• 昨晩、レジスタンスは、200日移動平均が見られる1.3071に現れ、1.3077までの領域に50日移動平均と2012年7月~2013年2月のラリーの38.2%リトレースメント水準も見られる。次のレジスタンス水準は、1.3110、1.3160に見られる。サポートは、充分に試された1.3055、1.3030、1.3005に現れる。

USD/JPY

• 日経指数が上昇していたため、USD/JPYは、昨日、99.35のレジスタンスをどうにか突破し、米国のISM製造業指数の発表を受けて、後に99.90までスパイクした。ISM調査を通じて報告された軟調な雇用統計によって、量的緩和における将来の縮小のタイミングに関するいくつかの懸念が生じ、100円の大台を突破できない可能性があることから、99.36で最初のサポートを見出す可能性があるリトレースメントが始まった。

• 100円を突破すれば、次のレジスタンスは100.35と101.35に現れる。99.35を下回るサポートは、50日移動平均である99.15と、その後は98.80に見出される。

NZD/USD

NZD/USDは、引き続き0.7710 – 0.7850領域で保ち合いとなっており、日足RSIとストキャスティック・オシレーターが強気なクロスオーバーの引き金となるため、売られ過ぎの水準からの段階的な回復が予想される。しかし、ISM製造業指数が70pip超上昇したことを受けて0.7790を突破し、その後、0.7850でレジスタンスを再度試すことに失敗したということは、1時間モメンタム指標が弱気とみられ、4時間ストキャスティックが買われ過ぎの水準にあるため、0.7790でサポートをさらに試すことを示唆している。

• 0.7850を上回るレジスタンスは、2012年6月~2013年4月のラリーの61.8%リトレースメント水準である0.7930に現れる。重要なサポートは、1年ぶりの低水準である0.7710前後に現れる。



• 金は、昨日の午前中の大半において、1244ドルのレジスタンス前後で推移し、ユーロ圏から報告されたデータが、回復を示したため、1234ドルまで下落した。FRBが、当初の予想よりも遅いペースで、資産買い入れ額の削減を行う可能性があることを受けて、1244ドル~1247ドル領域を突破した。影響力のあるレジスタンスは1259ドルに現れる。

• 1259ドルを上回るレジスタンスは、1269ドル~1273ドル前後の試された安値に見られ、次のレジスタンスは、金融危機の開始後の金の大幅な上昇の38.2%リトレースメント水準である1285ドル~1289ドル領域にある。試されたサポートは、1244ドル~1247ドル領域に現れ、その後は1234ドルに現れるだろう。

原油

• WTIは、昨日の主な上昇資産となり、96.05ドルのフィボナッチ・サポートから回復し、昨日の朝に比べ、2%上昇した。中国のPMIが軟調だったことに加え、その後、欧州と米国における全般的に好調なPMIデータが発表され、株価も上昇したことを受けて、テクニカルなモメンタムが浮上し、安値からの回復が始まった。

• レジスタンスは、98.10ドルに現れ、現在サポートは97.75ドルに見られる。次のレジスタンスは、98.50ドルと98.85ドルに見られる。2012年3月から6月の下降推移の61.8%フィボナッチ水準である97.75ドルを下回るサポートは、96.95ドルに見られ、その後は再び96.05ドルに見られる。

通貨レートベンチマーク - 今日の勝者と敗者

マーケット概要

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