先週に続き、NY金の日足をご覧ください。
先週、1220ドルを上抜けば、上昇トレンドになると予想していましたが、その後突破したものの続かずに下落しました。
これは住宅関連の経済指標が良かったためで、米国の利上げ観測が再燃したためです。
これにより、NY金は下落しましたが、東京金は、円安によりそれほど下がっていません。
NY金も東京金もまだ上昇トレンド発生とは言えない状態です。
一方で、NY金が下落した理由はCFTCからも伺えます。
最新のCFTC建玉明細から投機筋の動向をみると、買いが大きく増えて、売りが減ったため、買い越しが120トン増加しました。
正直、120トンも買い越しが増えると、価格はもう少し上昇してもいいとおもいますが、結果としてはあまり上がっていません。
現在の買い越しの水準は警戒レベルではないものの、昨年3月、7月、今年1月のように、ギリシャ不安や、ロシア侵攻などの材料で買い越しが膨らんだ時期に比べて、外部環境では特に材料がありません。
よって、目先は短期で120トン急増した分、上値を警戒する必要があります。
目先は、安値で買いのポジションを持っている方は建玉維持、損益分岐点付近にある方はポジションを調整したほうがいいかもしれません。
ただし、今後買いが減り、そして売りが積み上がり、相場が安くなったところは買いやすくなります。
一方で、さらに買いが増えて、買い越しが膨らんだときには、新規の売りを考えていいと思います。
どちらにせよ、目先は上値が重く警戒しておくことが必要です。
当記事は、「セントラルマーケットコラム~経済金融・コモディティ~」からの転載です。またコラムでは、経済金融、貴金属のスペシャリストによるコラムも掲載しております。こちらもぜひご覧ください。